近づく仕事日・・恐怖心を振り払う方法とは? 漫画アシスタント体験記第12話

アシ 漫画アシスタント体験記

アシ

 

初日以上の緊張と恐怖

 

汗と涙のアシスタント初日が終わり、家で過ごす日々にも変化が現れました。 とにかく練習あるのみという思いと、この状況から早く抜け出すためには自分の漫画で独立するしかない。もちろん今すぐどうこうというわけではないけれど、早く何とかしなければという気持ちに拍車がかかったのはいいことでした。

この時の休みの充実具合はハンパなかったと思います。朝起きて、飯食ってる間もネームを考え、食い終わったら即机の前へ。仕事場で指摘された「線の粗さ」を克服するためにひたすらペンを走らせていました。

しかし一日、二日経つうちに・・当たり前ですが「次の仕事日」が近づいてきました。その仕事場は週刊連載で3日で全てを終わらせる仕事場だったため(これは個人差があります。3日の人もいれば4日の人も。ネームが遅れてだんだん後ろへスケジュールがずれる場合も・・)、残りは4日。一日目は疲れてたのと溜まった用事を済ませるためほとんど何もできず、二日目から落ち着いたとして一日で進む仕事量はたかが知れてます。気が付くとあっという間に仕事日前日・・・。

みなさんも経験ありませんかね・・。嫌いな仕事や嫌いな授業、嫌いなバイトに行く前日の、あの何とも言えない「嫌な時間」(笑。

刻一刻と近付いてくるあの感じ。いっそ時が止まってくれと願う、あの感じ。でももちろん止まってなどくれません。線の練習は続けてましたがそんなすぐ上達するはずもなく、「またあのイヤ~な空気が流れる現場で、いろいろ言われながら仕事しなきゃいけないのか・・」考えるだけで憂鬱になります(笑。

職場の皆さんともまだあまり打ち解けてるとは言えず、頭の中は「また失敗したらどうしよう」「どんなふうな聞き方をすれば迷惑掛からないで済むだろう」という、およそ「前向き」からは最も遠いネガティブな想像でいっぱいでした。

でもだからと言って、自分で志願し やっと紹介してもらったアシスタント仕事。逃げるわけには行きません。とにかく時間を惜しんで練習練習!練習あるのみ。

心の中で「今自分は夢の入口にいるんだ、あの時夢見た世界の入口にいる。これはラッキーなことなんだ。これは必ず通らなければいけない試練。ここを乗り越えればきっと楽になる。今だけだ、辛いのは今だけなんだ。」

となんとか自分を奮い立たせて頑張りました。これは事実だし、少し恐怖心はなくなりました。そして気合も入ります。今考えるとやはりこの経験は大事だったと思えます。あくまで「今思えば」ですけど(笑。

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前のバイト先へ

 

そうこうしてるうちにやってきました次の仕事日。 以前にも書きましたがここの仕事場は始まりが夕方4時。仕事に行く前に私は、以前働いていた仕事先に まだ頂いてなかった給料の残りをいただくため立ち寄りました。

そこには顔見知りの元同僚、私が辞めたあと入った新しいバイトの子達が、賑やかに談笑していました。久しぶりの連中との会話で心も体もリフレッシュ!した私でしたが、そこを後にしてアシ仕事へ向かう時・・言いようのない孤独感と「行きたくない」感(笑)に、全身が包まれていました。

あんなに気持ちを奮い立たせてきたのに(笑。

前に通った商店街を抜け、橋を渡り、土手を抜けた頃、仕事場のアパートが、まるで「魑魅魍魎の棲む悪魔の館」のように(大げさ)、目の前にその姿を現しました・・。

 

つづく

(この体験記は不定期更新となります。次に続いたり、しばらく後だったりします。ご了承ください。すぐ続きがお読みになりたい方は、こちらをクリックしてください。)

初の給料日!そして衝撃の展開へ・・アシスタント体験記 第13話

 

 

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