全てが別世界?目指すべき道?うらやましい‥ような‥そうでもないような‥アシスタント体験記第36話

アシ

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部屋の中もオシャレオシャレ。ドラマの世界の様でした。

さて漫画家とは到底思えないような(←いろんな人に失礼(笑))リア充爆発の作家さんのところへヘルプアシスタントとしてお世話になることになった私。

そこには今まで私が言った作家さんたちの仕事場とは一線を画す、別世界が広がっていました。

壁にサーフボード、ウエットスーツ。オシャレな観葉植物。そして言い忘れてました。なんと部屋に螺旋階段(らせんかいだん)あるんすよダンナ!螺旋階段っすよ!そんなの昔の月9ドラマでしか見たことないっすよ!上はロフトになっていて、ほとんど物置の様でしたが。

今までの仕事場とのあまりの違いに唖然としてしまいました。なんせ今まで見てきた作家さんの部屋と言えば 散乱した原稿、インクで汚れた机、壁。吸い殻の山、アニメのポスターetc・・

どっちがどうということは言ってませんよ(笑)。ただ私も普通の一般庶民で「オシャレな生活」からは縁遠い人間なので、少しびっくりしただけです。ひょっとしたら世の中にはもっとオシャレな生活をしてる作家さんもいるかもしれませんし。あと生活は裕福でも仕事場は別に構えていて、そこは普通に散らかっているという方もいます。ホントにこの業界はいろいろです。作家さんの人間性が一番出る場所、それが「仕事場」かもしれませんね。

ともあれ作業開始!FMラジオのイケボDJとビーチサウンドがBGM!

作業は私と作家さんと、あともう一人のレギュラーの方の三人。今現在この作家さんは隔週連載(つまり二週間に一回発行)の雑誌で連載をしてるためかそのくらいの人数でもこなせるようですね。ただそのもう一人の方は他のバイトと掛け持ちしてるらしく夕方にならないとこないとかで、しばらくは作家さんと私の二人だけで作業。

作業自体は割とスムースにできたと思います。トレスが多く、渡されたものをそのまま描けば大丈夫だったのでそこまでうるさく言われません出したし。ただずっとトレス台とにらめっこなので目にはよくないと思いますが(笑)

Sさんも割と気さくな方で、楽しく作業は進んでいました。実はそんなこと言いながらもこの私も「スキューバ・ダイビングの免許」なんてものを持っているので(完全に若気の至りです(笑)若い時には誰でもおかしな行動とるもんです。モテるかなあなんて思ったけど全然モテなかった(笑))、海の話で盛り上がりました。ただ私の方はせいぜい熱海、海外でもハワイくらいしか行ったことがないので、「海外の波」に乗りまくってきたSさんの話についていくのがやっとでしたが。

そんな中、もう一人のアシスタントさんも合流。20歳そこそこの若い男性でこちらも割とイケメンな感じ。なんだろうイケメンの近くにはイケメンが集まるのか(笑)?その彼もなかなかの好青年で、最初のインパクトはともかく、作業の方は滞りなく進んでいました。途中トイレに立った時、トイレのオシャレさにはさらにびっくりしましたが。何がって入った途端壁一面の鏡張り。その端っこには赤い口紅で大きく「LOVE」の文字。これにはさすがに閉口してしまいましたよ。

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事件は3日目に起こった‥事件てほどではないけども(笑)

そんなこんなで一日目は何も問題なく終了。

私が帰った後ももう一人のアシさんは遅れてきた分居残りで作業。

「最初は驚いたけど、作家さんもアシさんもいい人だし、なんか楽しかったな‥これならあと二日、楽しくやれそうだ」帰り道でそう思っていました。

そして二日目も無難に作業は進み、いよいよ最終日。初めはびっくりしたものの今日でここに来るのも終わりかと思うとなんだか少し寂しい気持ちになりながら出勤。

おとつい、昨日と同じ時間にマンションに着き、玄関で部屋の番号ボタンを押し、Sさんを呼び出します。

「シー・・ン・・」

「あれ?」 気を取り直してもう一度。

「シーン・・」

「番号・・間違ってないよね?」

何度押しても返答なし。「どっかに買い物でも言ってるのかな?」

部屋をノックして返答なしは、今現在レギュラーでお世話になっている作家Mさんの仕事場での経験を思い出します。(アシスタント体験記第35話参照)

あの時はでも部屋にいることはわかっていたので、何度もドアをノックしまくっていましたが、今度の場合は中にいるのかどうかもわかりません。しばらく玄関先で待機するしかありませんでした。敷地内であまりうろうろするのも不審者と間違われそうなのでいったん外に出て、しばらくしてからまた呼び出すというのを繰り返していました。

しかし何度呼び出しても返事がありません。これは困りました。何せ連絡先の住所は聞いていましたが電話番号を知りません。直接連絡することも出来ず、ただボーッとそこにいるしかありません。

途方に暮れていたころ、昨日一緒に仕事したアシスタントのNくんがやってきたのです。今日はバイトはなく、同じ作業開始時間での出勤だそうで、これはホントに助かりました。事情を話すと、NくんがケータイでSさんを呼び出してくれました。しかし相変わらず返事なし。「これはやはりどこかへ出かけてるのだろう」と、二人で玄関先で待つことにしました。

と、遠くの方からこちらへ歩いてくる一人の女性の姿が。なんと昨日、私がエレベーターの前ですれ違った、あのゴージャスな女性がこちらへやってくるのです。

Nくん「あ、Kさんこんちゃっす」

女性「ああNくん、こんにちは」

あっけにとられる私を尻目に親しげに話す二人。なんとその女性、Sさんの恋人だったのです。

N君が現在の状況話すと「なにそれ?絶対まだ寝てんのよ。」と言いながら住民だけに教えられるパスワードを押し、玄関を開けるKさん。。我々も後をついていき一緒にエレベーターへ。

その間二人は親しげに会話してましたが、私は当然無言。そしてこの彼女・・結構「気の強い」タイプらしく言葉の端々にそれが見えます。というかすでに怒り気味?というのもどうやら「別れ話」が出ているらしく軽く「イラついてる」のが見て取れました。

そうこうしてるうちに部屋につくと、Kさん(彼女)が合いカギを持っていてさっさと開けて中へ入っていきました。

「ちょっと外で待ってて。」とKさんに言われた我々はそのままドアの外で待機。すると中では「○▽◇×☆!▽◇×☆!」と何やら大きな声が(笑)しばらくすると玄関ドアがゆっくりと開き

「ご・・ごめんごめん・・お待たせ・・」と眠い目をこすりながらSさん登場。

やっぱり寝てました(笑)。ただ、Mさんと違ってただこちらは昨夜少し飲み過ぎたようで・・完全二日酔い状態での登場でした。

そのあとの部屋の中は‥昨日までのさわやか空気からは一変。作業をしなければならないにもかかわらずご立腹の彼女の相手をしなければならなくなり、別室で二人で話をすることに。どうやらこのSさん、なかなかに女癖というかそちらの方もけっこう手が早く、そのたびに彼女を怒らせてきたらしいのですが今回はもう彼女の方が我慢の限界、今すぐ別れるの一点張り。

でもSさんの方は別れたくない。遊びで他の娘とも付き合うけど本気なのは君だけ、とこれまた絵にかいたようなダメ男っぷり(笑)

その間アシスタントの私たちは‥別室で繰り広げられるやり取りを小耳にはさみながら作業をし、出来上がると恐る恐る別室のSさんを訪ね指示を仰ぐという不思議な状況に。昨日までのさわやかなBGMは痴話げんかに変わり、さわやかイケメンはほぼ部屋の真ん中で土下座状態の平謝り。

しばらくして「また今度話する」と一旦彼女は帰り、へとへとに疲れ切ったSさんが仕事場に戻ってきました。苦笑いで作業始めたものの、昨日のさわやかさはどこへやら、哀愁漂う背中を小さく丸め、ほぼ無言。我々もあまり深くは聞くことできず、しばらく何とも言えない空気が漂っていました(笑)。

でも終わるころには元気を取り戻し、

Sさん「いや今回は本当にありがとう。なんか変なとこ見せちゃってごめんね。これにこりず、またなんかあったら頼んでいいかな?」

私「はいもちろんです。なんか‥いろいろ勉強になりました。あっ勉強っていうか‥すいません」

私としては仕事についての話だったつもりがなんか変な空気に(笑)。

ともあれ私のヘルプアシはこれで終了です。こんな具合に一口に「漫画家」と言っても本当にさまざまな方がいます。レギュラーもいいですが私はこの「ヘルプアシ」というのがこういう珍しい経験や面白い方との出会いがあるので結構好きでしたね。

さてまたレギュラーでお世話になってるMさんの現場に戻ります。そこではまたある変化が‥それは次回のお話で。

つづく

(この体験記は不定期更新となります。次に続いたり、しばらく後だったりします。ご了承ください。すぐ続きがお読みになりたい方は、こちらをクリックしてください。)

新人賞への締め切りまでなんと一週間! 果たして間に合うのか・・アシスタント体験記第37話

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