前回の記事です。
仲間同士の競争
同じ作家さんの仕事を手伝ってるうちは、アシスタント同士は仲間ですが、一旦離れれば、数少ない椅子を取り合う、競争相手。 いわばライバルです。
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作風やジャンルが違ってもね。(少女誌と青年誌くらい違えば別だけど。)同じ時期にこの業界に入ってきた仲なら、なおさら「アイツには負けない」という意識も芽生えます。そういう人の存在は、モチベーションを高めるのにはいい効果を発揮するのです。
ネタ作りに行き詰まったり、疲れがたまって思うように仕事がはかどらない時などに、自分を奮い立たせる意味で誰かを架空のライバルに仕立てるなんて手法は現場の作家さんでもやっていることです。もちろん私もやってました。 特に最近結果が出始めたライバルなんかがいると効果はてきめんです。(ただあまりに差が開きすぎると逆に自信をなくす結果も招きかねないので、諸刃の剣ですが。)
お互いの原稿についての意見交換
アシスタント同士で、原稿見せ合って意見の交換をしたりします。そこではいくら友達とか仲間同士とはいえ、おもしろいと思ったら褒めるところは褒めるけど「ここがわかりにくい」とか「これはいらないんじゃないか」とかきちんと言うべきことはみんな言います。 そのほうが相手のためになりますので、意見はどしどしぶつけ合ったほうがいいと思います。
あと新人漫画家の登竜門である、 マンガ賞などに同時に応募して成績を競い合うとか。結果はシビアに出るから、悪い部分はきちんと受け止めつつ次の作品に活かしていく。良きアドバイザーでありながら良きライバルでもある、という関係をアシスタント同士で築いていく。
これもアシスタントをやる上のメリットの一つですね。
このように、たった一人で独学でやるよりアシスタントに入って学ぶほうがその後の事を考えるといい場合があります。以上が漫画アシスタントをする上での、「主なメリット」となります。
あとこれは余談ですが
完成原稿が出来た時それをプロの編集に見てもらう方法として、編集部に持込みする、新人賞に応募するなどの方法がありますが個人的には持ち込みより賞に応募する方がいいんじゃないかなと思います。なぜなら、持ち込み原稿を見る人というのは編集部内で持ち回り、ある意味くじ引きで決まるようなもんです。つまり自分の好きなジャンルに興味のない編集さんが見る可能性もあるということ。
もちろん編集さんはプロなので、どんなジャンルでもプロとしての意見をくれると思います。がやはり持ち込む側として、ファンタジーが好きな人はファンタジーが好きな編集さんに見てもらいたい、というのが人情ってもんでしょう。それが持ち込みだと運任せ、ということになるのです。
その点 賞に応募すれば、その編集部のたくさんの人に見てもらえます。この編集さんにとっては嫌いなジャンルも、この編集さんは好き、だからその人が担当になる、なんてことを決めたりします。それ以前に、より多くの編集さんに見てもらえるという点だけでも持ち込みよりは応募のほうがいいのではないかなと思ったりします。
あくまで個人的な意見で、直接意見を言ってもらえたほうがいい場合もあるし、まあ一生に一度くらいはあの持ち込み独特の緊張感ってもんを味わうのもいいと思います。なんせ何回も通えば、前述したように顔を覚えてもらえるというメリットもありますからね。 あとはご自身の判断で。
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