スポンサーリンク
自作漫画の制作時間が減る
この章からは、アシスタントをする上での「デメリット」について書きたいと思います。
アシスタント仕事というのは、仕事場にもよるけれど一ヶ月のうちそんなに長い期間拘束されるわけではありません。週刊アシなら週3日から4日、月にして12から15日が勤務日数になります。もちろん掛け持ちや月刊のアシになれば変わってきますが、週刊1本だと大体は月15日前後が平均ってところでしょうね。
その間の休みの間に、アシスタントたちは自分の原稿を描く時間に充てる。 でも人間そんなに強くなかったりするんですよね・・。ただでさえ、仕事中は追い込みも含めて一日10時間から12時間あるいはそれ以上他人の漫画制作に携わっているんだから、はっきり言って疲れます。
特に新人の頃は、仕事を覚えるのと、技術を上げるのに必死で、精神的、肉体的に、ヘトヘトになる。
泊まり込みなら尚更、通い仕事でも帰ったら寝るだけ、の場合がほとんど。洗濯物は溜まり、掃除もできず、(アナログで描いてる場合、ゴミも溜まりやすい。)自炊してたとしても仕事期間中は料理なんかする気も時間もなく、飯はもっぱらコンビニ弁か吉牛。
そんな状況でいざ休みになると、まず体休めるのが先。お昼過ぎまで爆睡、 ご飯を食べ、 少し掃除したらもう夜。洗濯を済ませ、友達とメールや電話でやり取りなどした日にゃ一日なんてあっと言う間。
次の日は買い物。必要な生活雑貨など買い占め、見たかったテレビやアニメ、漫画などを見たり、したかったゲームなどした日には・・(笑。
こんな具合にあっという間に時間は過ぎ、自分の原稿に取り掛かれるのは次の仕事の前日の昼過ぎ なんてことも。彼氏彼女がいる人は、それにプラスデート時間も作ってたら・・そんな時間さえなくなります。
それに、新人賞の締切や 担当さんとの打ち合わせの日が決まってて、それまでなんとかしなければならないとか目の前に目標があれば別だけど、仕事でペンや原稿触りまくってると「家に帰ってまでまた同じことやるのか」・・と体が拒否反応を示し、他の用事をわざわざ作ったりしてなかなか机に向かわなかったりします。
おかしなものですね。好きで始めた仕事なのにね。趣味でやってるうちは楽しかったことが、仕事になると好きなことなのに嫌いになる、そういう感じになってしまうのです。
もちろんこれを見ているあなたが、 「俺は私は そんななまけものじゃない、やりたいことなんだからしっかりやる」と、強い意志の持ち主ならいいのですが(いや初めはそう思っていても)だんだんと仕事に慣れ疲れもたまってくると、その強い気持ちは何処へやら・・ なんてことも、普通にあるのです。
当たり前です。にんげんだもの。(←使い方違う(笑))
対策は、何も考えずにとにかくペンを握る
私個人の対策ですが、とにかく嫌でもなんでもいいから、とにかくペンを握ること。何も書かなくていい。とにかくシャーペンでもミリペンでもGペンでも、なんでもいいから筆記用具を持つ。
何をするでもなく、とにかくペンに触れ続ける。そうしてるうちに、体が何かを欲するというか、何かを描きたくなってくるんです。
その衝動のまま、なんでもいいから落描きしてみる。メモでもノートでもなんでもいい。そうすると、本来描くのが好きなタイプですから、その流れで仕事を進めていけるようになるんです。
頭から「よし、仕事するぞ!」という気持ちでは、いつまでも続きません。流れから自然に仕事モードに入っていく。この「自然さ」が大事。騙されたと思ってやってみてください。
それを習慣化させる。
さらにはそれを一回で終わらず、習慣化させるのも大事。人によってさはあるけど、人間がある物事を始めてそれが習慣化(カラダにしみこむ)するまで、平均で66日という研究結果もあります。
つまり、2ヶ月なんとか頑張って繰り返せば、それがあなたの習慣になる、ということです。(人によっては200日の人もいます。あくまで平均です。)
とにかく、頭を動かす前に体を動かすのです。そして習慣化する。楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい。やはり心と体は連動しています。上手にコントロールしていくことが秘訣ですね。上手な時間の扱い方は、自分が作家になった時にも、確実に役に立ちます。
あとどうしても自分ひとりだと甘えが出てくる場合、仲間と一緒に自分の作業する時間を共有するとかも、一つの手です。他人の目があると仕事がはかどったりしますからね。泊まり込みがある現場でも、自分の仕事を持ち込んで、その日の仕事が終わったあと寝るまでの間に自分の原稿やったり、ネームの時間に当てたり。僕もやってたりしました。そういう時は、なにか先に寝るのが悪いことのように、びっくりするほど仕事がはかどったものでした。
作ろうと思えば意外と時間は作れます。
アシ仕事は強制ですが、 自分の仕事は誰も「やれ」とは言ってくれません。いかに自分で管理するか。自分のペースを作り、習慣化させていきましょう。

スポンサーリンク
コメント