「よつばと!」東京駅に降臨!GW限定で生原稿が公開。今も人気の「日常系」の未来は?

yotuba 所見

あずまきよひこさんの人気コミック「よつばと!」の最新14巻の宣伝広告がJR東京駅改札内の新幹線乗換口に登場し、その中には直筆の生原稿が展示されて、話題になっています。

14巻の話の中に、よつばが初めて“東京”を体験する回があることから企画されたもので、原稿はその最新巻のものや、今迄に描いた原稿の中から厳選し展示されているそうです。期間はGW期間中の5月6日まで。

ご興味ある方はどうぞ。

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こちらも人気のあるジャンル「日常系」。キャラと世界観が人気の秘密?

 

いやそれにしても結構続いてますね。 最初の数巻見て面白いなと思ったもののここまで続くとは思いませんでした。いわゆる「日常系」とか「空気系」と言われるジャンルですが、派手なストーリー展開も何もなく淡々と話が進む。まさにその「よくある日常感」が生み出す「安心感」が、もともとの「暇つぶしの娯楽」である「漫画」そのものの魅力に通じるものになっているのでしょう。

今無理やり「日常系」なんてジャンルで呼ばれてますがマンガ自体がそもそも「日常」を切り取ったところから始まったもので昔からありました。「ドラえもん」や「サザエさん」なんてのも立派な「日常系」ですからね。そこへ2000年に入って「萌え要素」が加わり、「らき☆すた」や「けいおん!」さらにはこの「よつばと!」の作者、あずまきよひこさんの「あずまんが大王」などがヒットしました。

これらの「日常系」漫画が「サザエさん」、「ちびまる子ちゃん」、「ドラえもん」などと明確に違うのは「それでも主人公は成長する」ところですかね。「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のキャラクターは何年たっても同じ年齢ですが「けいおん!」や「あずまんが大王」のキャラクターはきちんと進級し、卒業とともに作品も終了となっています。この「よつばと!」は珍しく「5歳」のままですが(一応成長はしてるのでしょうが、作品自体が休載が多いのとペースの遅さで成長してないように見える)。

ただ一口に「日常」と言ってもそれだけでは人気は出ません。そこにははっきりと読者を引き込む「世界観」と、魅力的なキャラクターが存在します。「けいおん!」は部活、「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」は昭和感、山や田舎を舞台に繰り広げられる日常系や、なんと「ニート」の生活が舞台の日常系漫画もあります。専門的な分野の日常系の代表といえば「動物のお医者さん」ですかね。私も好きです。

もともとは4コマ漫画からスタートして、普通の連載モノでもすんなりその世界観に入れ、エピソードがすぐ終わったりするので気軽に読めるんですよね。ただもちろんストーリーに起伏が少ないため、むしろこっちの方が「作家さんのセンス」が問われるのではないかと思います。その意味では、やはり14巻も出るというのはさすがといったところですね。

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ゆるい日常系だからって舐めちゃいけない?背景は意外に緻密

 

さて このサイトらしくまた 「背景線画」について語ります。ストーリーや世界観が緩いからと言って作画も緩いとは限りません。4コマなどではそれなりに省略されてはいますが普通の連載物などは割ときっちり描かれています。

この「よつばと!」も絵柄はライトで白めの印象ですが「物」はしっかり描写され、たまに「ここ」という「キメゴマ」などでは、なかなかに高テクニックな表現などが使われ、絵や話に「奥行き」を持たせています。

何度もこのサイトでは言っていることではありますが、絵柄やストーリーが単純でも、作画は意外と緻密で、こだわりを持ってる作家さんは多いです。

むしろ緩いマンガだからこそ、そういう「キメゴマ」などにカッコいい絵が入ってたりするとそのギャップがいい効果を出す場合が多いですね。考え方は人それぞれですが、私個人の好みとしては全部のコマが密度の濃いマンガよりも、そういう「メリハリ」のきいた絵作りをしてる作家さんの方が好きですね。

いずれにせよ、気楽に読めて、来るもの拒まず、特に煮詰まってる時などにはいい感じの「心のリハビリ」にもなる(?)「日常系マンガ」はこれからもさまざまにジャンルを広げて発展していくでしょう。まだまだ楽しめそうですね。

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