漫画背景テクニック 岩・崖の描き方 質感の描き分けや「砕ける岩」など迫力の出し方解説!

岩アイ2 漫画テクニック講座 アナログ編

こんにちは OYUKIHANです。

今回の漫画テクニックは「岩」や「崖」などの硬物質の描き方と、それに加えて「バトル漫画」などでよく出てくる、爆発などで割れたり砕けたりする岩などの表現方法についての解説になります。

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「塗りつぶし」のやり方 基本編

 

「荒野」や「深い森の中」あるいは「切り立った崖」などに出てくる「岩肌」は、リアルに描ければグッと画面が引き締まったり緊張感のある背景になったりします。

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ただ、リアルに描くと言っても、こういう「自然物」に関してははっきり言って「ゴール」がなく、描こうと思えばいくらでも描いてしまってキリがない」というのが正直なところです。

まして「作風」によっては描き込み過ぎると逆に重くなったり、画面のバランスを考えて「抜くところは抜く」という技が必要な背景でもあります。

しかし前から言っているように、あまり慣れてない初心者さんは「処理の引き出し」が少ないのでどうしても「画一的な画面」になってしまいます。

ここでは様々な「岩肌」の表現方法を紹介しますので、「こういう時はこう」という、皆さん独自の処理の引き出しを増やす参考にしていただければと思います。

基本的な表現方法

人工的に削られたもの以外の「自然の岩」は、ご存知の通り「ゴツゴツ」しています。所々ヒビが入ったり黒ずんで色がついていたり。これらをペンで表現していくわけです。

まずは岩の大体の外形を描きます。

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そこへ「面」になる部分を作るために内側に線を入れていきます。

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最初に「面」から決めていってもいいと思います。ただ最初のうちはある程度岩の大きさや距離感をアタリでとってからの方がいいと思うので「外形を決めてから面を作る」やり方の方がやりやすいかなと思います。

そこにベタやタッチなどで調子をつけ、リアルな「岩」に近づけていくわけです。

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リアル感を増したい時で気を付ける事は「タッチ」を入れる時、同じ方向にならないようにすること。タッチを同じ方向で入れてしまうと平面な感じが出てしまいます。様々に方向変えたタッチを入れることでデコボコ感を演出するのです。

その「タッチ」を入れる上で大事なのが「硬さ」と「立体感」の表現です。

「硬さ」の表現方法

硬さをペンで表現するのは難しいのですが、わかりやすく言うと「タッチをできるだけ直線で入れる」ということです。

タッチに「丸み」を出してしまうと途端に「柔らかい印象」の岩になってしまいます。

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まるで焼肉の「ホルモン肉」みたいですね(笑)。

岩の表面は細かい粒子が固まってデコボコしています。そのデコボコ感を直線のタッチで表現するのです。

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例え外形的には「丸い岩」であっても、タッチを直線的に入れることで「硬さ」を表現することができます。

ただ作風によってはあえてそういう描き方をする場合もあります。ドラゴンボールの、特に初期の背景にはこういった「丸い」岩などがよく出てきました。これはこの当時のドラゴンボールがちょっとコメディタッチで、作風もリアルというより少し「イラスト的」だったためあえてこういう描き方をしてるのだと思います。

やはり作品やキャラの雰囲気にあまりにもあってないものは、いかに綺麗に描けていても違和感が出ます。「アンパンマン」の様なマンガに、大友克洋の「AKIRA」に出てくるような背景描いても仕方ないのです(笑)。(例えが極端すぎ(笑))

 

そしてこの「タッチ」も、バランスを考えないと描こうと思えば際限なく描き込めてしまいます。自身の作風や距離感などを考えながら最初は少なめに入れつつ、足りないと思ったらだんだん足していくというやり方をすればいいと思います。

 

「立体感」の表現方法

自然の岩は「面」がいくつもあるので、光の一番当たってる部分と影の部分、さらにそれ以上に暗い部分などタッチの入れ方によって表現を変えていきます。

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光源を決め、最も暗い部分は思い切ってベタを塗りこみ、中間部分にはタッチを入れて明暗を段階的に表現。

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「崖」の表現

切り立った崖の表現は、まっすぐな岩肌とデコボコの岩肌を組み合わせることによって「自然さ」を出すことが大事です。

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こういう「範囲の広い」背景を描く時はやはり近景と遠景の違いをはっきりさせて、メリハリのある絵にすることを心がけましょう。

手前の崖など、読者の目を行かせたいところを出来るだけしっかりと描き込み、あとはそこまでしっかり描かなくて、ヒビの線やベタ処理だけで省略してしまえば、時間の短縮になります。

言っときますが手抜きではありませんよ。描くべきところをしっかり描いたうえで作業効率を上げる、という意味です。

この方が画面上も逆にスッキリして見えるので一石二鳥です。

たとえ技術が高い人であっても、画面いっぱいにメリハリのない背景が描かれていると読者には単調に見えたり、描き込みが激しすぎて下手をすると汚く見えてしまうことがあります。

どんな背景でもそうですが、「メリハリの利いた画面」を心掛けることは背景を描く上で考えなければならない重要な課題なのです。

というか背景には必ず「距離感」や「奥行き」があるはずなので、それを表現しようと思ったら必然的にメリハリは考えざるを得ないはずなのです。それを考えないで背景を描くと、まるでスクリーンに映し出された絵のように、のっぺりとした背景になってしまう。当たり前ですが背景は「実物がそこにある」という、物体の存在感を表現するのが大事なのです。

そのためには「タッチ線」の強弱にも気を使う必要があります。距離や光の当たり方によってタッチ線の太さを変えることも、作画レベルをワンステップ上げるための必須条件です。

 

砕けた岩などの「動き」のある岩の描き方

 

バトル漫画などで、周りの岩が破壊されたり爆発で飛び散ったりするシーンなどがあります。

少し面倒くさいので適当にゴチャゴチャと描いてしまいがちですがある程度法則がわかればそれほど難しい絵ではありませんので、下の絵を参考にしながらご自身のバリエーションを増やしていってください。

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まとめ

 

以上、「岩、崖」の描き方や質感の描きわけについての解説でした。

ある程度の法則性をつかんで処理のパターンを決め、しかし単調になりすぎないようバリエーション増やしていくことが、こういう「自然物」を描く時のコツです。

結構ちまちました作業が続いたりして面倒さを感じることもありますが、綺麗に描けるとそれなりの達成感もあっていいですよ。

頑張ってください。では。
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