さて前回の続きです。
「ポジティブ・シンキング」の落とし穴という事で、その考え方のデメリットなどを書きました。
単なる楽観主義では、事態は改善しない。きちんと現実を見た上で具体的な考え方や行動をとる必要があると。
その流れから「ポジティブ・シンキング」に代わる新しい考え方として
『メンタル・コントラスティング』という考え方が注目されています。
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『メンタル・コントラスティング』とは?
メンタル・コントラスティングとは、読んで字のごとく
メンタル=精神
コントラスティング=対比
つまり、ポジティブとネガティブ、相反するこの二つの考え方をあえて併用することで「目標達成」への具体的な筋道を立てよう、という考え方です。
何か達成したい目標がある時、目標が達成できた状況を思い浮かべるのがポジティブ・シンキングです。
ただそれだけでなく、現実的なアプローチとしてあえて「ネガティブな状況」(その目標が達成できないとして、そうなる原因)を想定することで「ではどうすればその危機を回避できるか」を積極的に考えることができるというわけです。
更にその考え方を具体的に行動に移す場合の考え方として、「WOOPの法則」があります。
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メンタル・コンサルティングの実践的アプローチ 「WOOPの法則」とは?
心理学教授のガブリエル・エッティンゲンが提唱する「目標達成」への具体的なステップと言えるのがこの
「WOOPの法則」です。
「願望」を意味する Wish 「成果」を意味する Outcome
「障害」を意味する Obstacle 「計画」を意味する Plan
この4つの言葉の頭文字を合わせて「WOOPの法則」と言います。
一つ一つ見ていきましょう。
Wish
まずは「願望」です。自分の達成したい目標をできるだけ具体的に、しかもあまり荒唐無稽でない現実的な目標を思い浮かべます。
「筋トレをして、一年後にはお腹を6つに割る」
Outcome
次にその目標が達成された時に得られる「成果」を想像します。
「女の子にモテる」
「健康的になる」
「友達に自慢できる」
Obstacle
次はその目標を達成する際に「障害」となるものを思い浮かべます。
「怠惰で不規則な生活」
「友人からの誘いに乗る」
「不注意でケガをする」
Plan
最後は、具体的な「計画を立てる」。特に三番目のObstacleの項目で上げた「障害」に対して、「そうならないようにするにはどうすればいいか」を具体的に決めておくのです。
「規則正しい生活をする」
「誘惑に乗らない」
「無理をせず、トレーナーがいればトレーナーの指示に従う」
これを繰り返し行うことで自分の体に覚え込ませる。
騙されたつもりで、一度やってみるのはいかがでしょうか。
更にはこの考え方と行動指針をビジネスにおけるPCDAサイクルと組み合わせる事によって、より具体的、そして継続的に「目標達成」への行動パターンとして、自分の体に浸透させることができます。
PDCAサイクルとは
もともとは生産業務において品質を継続的に改善させるためにアメリカの統計学者・コンサルタントのウィリアム・エドワーズ・デミングによって提唱された考え方ですが、
今ではビジネス全般における業務の改善方法の指針として広く浸透している方法です。
Plan「計画」、Do「実行」、Check「評価&検証」、Action「改善」
前述した「WOOPの法則」で作り出した計画を、「PCDAサイクル」で実地・検証し、改善する。
しかも一度や二度ではだめです。ここで大事なのは「この方法を繰り返す」ことです。
繰り返すことで、よりあなたの目標達成へのプロセスは具体的・実現可能なものとなるでしょう。
ただのポジティブ・シンキングよりよっぽど信頼できると思いませんか。
まとめ
断っておきますが私は前の記事で書いたように、「ポジティブ・シンキング」を否定してるわけではありません。
それで夢が叶うのであればそれに越したことはないからです。
しかしまちがったポジティブ・シンキング」によって事態がより悪化したり、逆に落ち込むことがあっては元も子もありません。
ぜひ「正しいポジティブ・シンキング」を身につけて「目標達成」への道のりをできる限り短くした方がいいのではないか、という事です。
意味なく苦労したからと言って結果がいいとは限りません。
「骨折り損のくたびれ儲け」にならないようにお互いに「成功への最短ルート」をペースを守りつつ、楽しく走っていきませんか。
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