こんにちは、6月なのにすでにエアコン全開の暑さで、早くも電気代が気になっているOYUKIHANです。
さて今回は、初心者さんが気になる「漫画家へのデビュー方法」についての記事になります。
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デジタルコミックの普及によりデビューのチャンスが広がる
以前までは、マンガ家として仕事をするにはまず出版社に原稿を見せ、それが認められて初めて連載デビューという形しか方法がありませんでした。
雑誌社の数も限られていて、その中で認められるのは至難の業。運よく新人賞を受賞したとしても編集さんとの打ち合わせを何度も繰り返したあげく結局デビューできないなんてこともよくある、実に狭き門です。
特に地方に住んでいると打ち合わせで編集さんに会うだけでもお金と時間がかかって大変。
だからこそ漫画家を目指す人はみな上京し、アパートで独り暮らしをしながらせっせと編集部に通うというのが「マンガ家の卵」の定番ルーティンでした。
しかしデジタルコミックの普及により、出版社が運営する漫画サイトに作品を投稿すればたくさんの人の目に触れ、そこで人気になって漫画家デビューする新人さんも現れるようになりました。
ええ時代になったなあ。
これなら世界中どこにいても投稿はできるし、すぐには認められなくてもプロの編集さんからの批評ももらえて作品のレベル向上につなげることができるのよ。
ここでは、ネット環境さえあれば誰でも自分の作品を投稿できる無料漫画サイトをいくつかご紹介します。
サイト自体は以前からあるものですが、新しく情報が更新されてるものもあったりするので改めて記事にすることにしました。
自分に合ったサイトを見つけ、ぜひ皆さんも自身の作品を投稿してみましょう。
ジャンプルーキー
まずは大手中の大手、週刊少年ジャンプが運営している投稿サイトです。
読者がコメントや「いいジャン!」で応援出来たり、注目される漫画には直接編集さんから連絡があって担当になってくれる場合も。
すでに100人以上がジャンプルーキーからデビューしており、憧れのジャンプ連載に向けての足掛かりになる可能性が広がります。
読み切りだけでなく連載漫画として投稿することができるので、投稿するたびに新しいマンガを描く必要がなく、長期で連載すればだんだんと人気が上がってくる場合があるのでさらにチャンスが膨らんだと言えるでしょう。
完成原稿だけでなくネームや下書き段階で投稿できるのも時間のない方にとってはメリットですね。
ジャンプルーキー賞で本誌連載のチャンス!
毎月「ジャンプルーキー賞」が催されます。
雑誌の月例新人賞のようなもので、その月の間に投稿された作品のうち上位10作品の中から編集部が選出します。選ばれた作品は賞のランクにより、ジャンプ各誌に掲載、もしくは掲載権が与えられます。
ゴールドルーキー賞 賞金100万円&週刊少年ジャンプ本誌の掲載権獲得
シルバールーキー賞 賞金50万円&少年ジャンプ増刊またはジャンプ+連載枠に掲載
ブロンズルーキー賞 賞金10万円&少年ジャンプ電子版またはジャンプ+連載枠に掲載
編集部期待賞 賞金5万円
投稿のやり方
まずは画面右上の「アカウント作成」をクリックし、会員登録します(無料)。
ログインしたら「ダッシュボード」→「新しい作品を投稿する」をクリック。
表紙の画像と読み切りなら読み切りの画像、連載なら1話から3話までの画像をデータとして入力する。
タイトルなど必要項目を入力し、「投稿する」をクリック。
詳しい投稿方法はこちら。
投稿作品には閲覧する際の最終ページに広告が貼られており、その広告収入はすべて作者に還元されます。
広告の設定方法はこちら
また投稿作は、権利上問題なければ他サイトで連載されている作品でも構わないとのこと。ただ他サイトや商業誌で掲載済みの作品は「ジャンプルーキー賞」の選考からは外されます。
そして大事なポイント。
作品の原稿料は出ません。
でも多くの人に見てもらえ、少年ジャンプに掲載のチャンスもあると思えば「やってみたい」と思う人がたくさんいるのは必然でしょう。
マガジンデビュー
講談社の週刊少年マガジンが運営しているマンガ投稿サイト。
投稿作品すべてに編集部からのコメントがつく、というのが売り。もちろん編集サイドが面白いと思った作品には編集からの「担当オファー」がある場合もある。
担当がつくと「担当あり」マークがつき、担当がついた作者だけが参加できる「マガジンデビュー争奪杯」に作品を応募することができる。
「デビュー争奪杯」とは?
マガジンデビューでは新人作家たちによる「コンペ」が開かれており、それが「デビュー争奪杯」です。
これは「新人賞」というものとは少し違い、担当者と二人三脚で作り上げた作品を雑誌の掲載枠をかけ他の作者と競い合うというもの。なので、参加できる作者は「担当編集」がついた人だけということになります。
投稿のやり方
画面右上の緑のメニューボタンをクリックし、「新規会員登録」からメールアドレス、パスワードを入力。
ログインしたら、また右上のメニューから「投稿する」をクリック。
詳しい投稿方法はこちら。
ただ雑誌のメジャー度からすると、投稿してもそんなにすぐPVが伸びるわけではありません。
あくまで自分の作品を編集部に見てもらうのが目的であって、読者向けに投稿するためのサイトではないと言えるかもしれません。
それでも気軽に編集部にアピールできる場所としては利用する分には悪くないと思います。
LINEマンガ インディーズ
ご存知LINEが運営している投稿サービス。十代二十代で圧倒的な利用者数を誇るサイト。
個人的な印象ですが、割と「女性向け」作品が多いような気もします。
こちらもアカウント作成してログインすればだれでも投稿できます。
2020年3月から、「インディーズ月例賞」が開催されるようになりました。作品投稿画面の「イベント一覧」の項目から『インディーズ月例賞』を選択しチェックボックスにチェックしたうえで、作品の第1話を新規投稿することで応募完了となります。
銀賞・・・ 賞金10万円&CLIP STUDIO TABMATE(タブメイト)
銅賞・・・ 賞金5万円
強化ジャンル賞・・・ 賞金10万円 編集部が決めた強化したいジャンルに特化した作品にのみ贈られる賞。4,5,6月期は「恋愛」が強化ジャンルとして選ばれている。
CLIP STUDIO PAINT賞・・・ CLIPサイトのGOLD3000円分(抽選で10名)
その他に賞金三百万円と連載が確約される「LINE漫画大賞」があり、大賞は賞金300万円+連載確約となっています。
フロンティアデビュープログラム
作品を投稿し、それを運営スタッフのひとりでも魅力を感じたら、「スカウト」という形で連絡が来ます。
スタッフとの打ち合わせのあと、16週間の「トライアル連載」という形のいわゆる「仮連載」が始まります。そこで読者からの支持が高ければ「本連載」となるわけです。つまり直接読者に対して「こんなマンガですけど連載していいですか」と、プレゼンにかけるわけです。
まさに実力次第で連載を勝ち取るチャンスです。
この「トライアル連載」でも、原稿料は発生します。(ページ8000円以上)その他課金による売上や、広告収益からの分配金など、収入になる要素はたくさんあります。
マンガ家応援プロジェクト
その他、総額777万円相当の制作活動応援アイテムが抽選で贈られるイベントもあります。
Wacom Cintiq 16(液晶タブレット) ←これ欲しい~♡
創作活動の疲れを和らげるリラックスグッズ
創作活動の肥やしになる書籍(この辺微妙(笑))
QUOカードPay etc・・
2020/5/18(月)12:00〜7/12(日)23:59投稿分まで。
投稿のやり方
続いて作品を投稿します。
詳しい投稿方法はこちら。
マンガボックス インディーズ
DeNAが配信しているマンガ投稿サイト。
ログイン方法や投稿の仕方は大体同じなので省略します。(マンガボックスでは連載作品を「シリーズ」、お話を「エピソード」というらしいです。)
ログインしたら「シリーズの登録」をクリックして作品を投稿します。
「先読み機能」を活用して収入を得よう!
マンガボックスの他サイトにない特徴としては、「先読み機能」というものがあげられます。
「先読み」とは、最新話を読み終わった後に読者がその先をすぐ読みたいと思った場合、コインを購入したりSNSでシェアしたりすると公開前にその先のエピソードが読めるシステムです。(コインとは、マンガボックス内だけでやり取りできる仮想通貨の事。単行本購入などができます。)1コイン1円で50円支払えば、一足先に読むことができます。
コインの支払い方法はクレカやケータイ支払い、楽天payなどがあります。
課金しなくても、動画を見たりSNSでシェアすることで、先読みすることができます。
作者がエピソードを投稿する前に「先読み設定」をしておくと最新話の右上の所に(先読み○月〇日まで)と出るようになっています。そして「先読み機能」によるコインの支払いで生まれた利益の50%を作者が受け取れることになっています。
ただし当然ながら読者が「先読みしたい!」と思えるような魅力的な作品を描かなければなりません。誰も「その先」を早く読みたいと思わなければ収入は入ってきません。
その他にマンガボックスでも「広告収入」を作者に還元する方法を取っています。
連載を勝ち取るには?
以前までは「マンガボックスチャレンジ枠」と言って、マンガボックス内で連載する権利を獲得するためのコンペのようなものがあったのですが今は終了しています。
その他に「マンガボックス編集部杯」というものが催されたりしますが今度いつ開催なのかまだ分かりません。開催されればエントリーすればいいとは思いますが、今のところそのアナウンスはありません。
あとはやはり編集部に直接持ち込むなどして打ち合わせをしながら連載を目指すという、従来の方法くらいですかね。
まとめ
まだありますが一旦この辺で。
こうやってすそ野が広がることは単純に考えていいことだと思います。
昔はよほどの人気作でないと出版社側もあまり力を入れないなんて時代もあって、新人のデビューは至難の業でした。
雑誌にも当然企業の広告があるのですが、雑誌がハケて(売れて)くれないと企業側としては採算が合わないんですよね。最近では雑誌もちゃんと梱包されていてその雑誌を買わない人は広告も見れないようになっています。広告を見る人がいなければ宣伝をする意味がなくなる。
だからだんだん企業も広告を出さなくなる。そうなると出版社もだんだん業務縮小なんてことにもなって業界自体が弱体化した時代が確かにあったんです。
それが電子コミックが普及したことにより、新たな企業が参加したりして再び活気が出てきました。企業広告も、youtubeなどと同じで商品を買わなくてもサイトにたくさん人が集まりさえすれば宣伝になるので企業側も載せやすい。
編集さんたちも、本業は雑誌なので、副業のような形で気楽にやれてるんでしょうか。そこで金の卵でも見つければ儲けものですしね。
投稿者側としても、発表の場が増えるのはいいことです。たくさんの人の目に触れることがまず大事ですからね。
こうやって全ての人にメリットがある。そりゃ活気づくのは当然ですね。
ただやはりそうやって数が増えた分、作者にとってはそこで人気を取るのはかえって難しくなっているとも言えます。分母が増えれば競争率が高くなるのは当然ですからね。
それでも、読者に直接判断してもらう方が結果が悪かったとしてもあきらめがつきます。特定の編集さん相手だとどうしても好みの偏りだったり『運任せ』なところがありますからね。
そして、たとえ収入にはならなかったとしてもある程度の「練習」になります。
「連載」の描き方や「話の作り方」などが肌感覚でわかったり、コメントされれば何がいいのか悪いのか、自分で改善点を見つけ出すこともできます。(結構キツイこという人もいるのでそこは覚悟しといた方がいいですが‥。)
投稿しただけで漫画家として食べていくのは難しいですが、たくさんの人に自分の作品を読んでもらえるツールとして、便利に活用してみてはいかがでしょうか。
ではまた。
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