こんにちは OYUKIHANです。
新人漫画賞授賞式あるある 第二弾、受賞パーティー編です。
ちなみにこちらは大御所作家「ちばてつや先生」が冠となっている「講談社ちばてつや賞」授賞式の様子です。
雰囲気だけでも味わっていただければ。
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編集長からの受賞者への言葉
授賞式はわりと厳粛な雰囲気で始まります。
作家さんの名前が冠になってる賞などはその作家さんが一人一人に賞状を手渡ししてくれたりします。
僕も昔ちば先生から直接賞状もらいましたよ。えっへん!
そのあと作家さんからのお言葉があります。
そして大きな賞だと雑誌をまたいで合同で授賞式をやる場合もあり、その雑誌の編集長、編集長が忙しい時は編集デスクなどがお祝いの言葉を述べたりします。
その時、編集さんたちは受賞者たちの緊張をほぐそうとギャグなどを交えながら話すのですが
だいたいスベります(笑)。
授賞式なんてものに慣れてない漫画家の卵たち、静まり返った授賞式会場。
そんなところで、しかもお世辞にも面白いとは思えないような(当人は結構本気で笑わせようとしてるみたいだが)ギャグに笑う勇気のあるものなどいません。
仲間の編集さんたちからの、慰めにも似た乾いた笑いだけが会場中に広がります。
集合写真
作家さんや編集さんからの話が終わると、みんなで記念撮影です。
新人たちだけの場合もありますがもちろん作家さんを交えての場合もあります。その場合はもちろん作家さんが中心。
しかし、やはりこちらも慣れてない受賞者たち。
緊張感たっぷり、まるで撮影のカメラをギロリとにらみつけているような人もいたりして(笑)。
カメラマンに何度も「笑って!笑って!」と言われてようやく
「ぎこちなさ抜群の笑顔」での撮影会・・。
本当にあの空間は特別です。おそらく受賞者全員がロクに知り合いのいないまま集合させられ(中には編集とすでに顔見知りの人もいますが)、大手の雑誌社だとそれはそれは立派な会場が用意されるのです。
普段部屋にこもりっきりでシコシコ漫画描いてたヤツが突然華やかなスポットライトを浴びるわけですから、もちろん晴れがましさもあるのですが緊張はMAX。特に初めての受賞の場合その緊張を楽しむ余裕もありません。
皆さんもまだ未経験の方はぜひ頑張って受賞し、この緊張を経験してもらいたいと思います。
なかなか他では味わえないものですよ。
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同じ受賞者でも、順位によって…
記念撮影が終わると、次はいよいよ受賞パーティーです。
小さい出版社だとどこかのお店を貸し切ったりしますが大手ともなれば自社ビル内にパーティー会場があったりします。
それはそれはきらびやか。
そこでは受賞者一人一人授賞の言葉なんかを急遽言わされたりしてこちらもなかなか緊張します。
それが終わればもうあとは自由に歓談するだけ。
普段食ったことのない料理、飲んだことのないお酒などがズラリ(もちろん未成年にはジュース)。このあたりになるとさすがに緊張も解けてきて、それぞれに相手を見つけて歓談したりします。
しかし、そこにも受賞の「ランク」によって差が(笑)。最優秀新人賞や優秀新人賞など、上位の受賞者の周りには編集長、作家さんなどが集い、実に親しそうに歓談しています。きれいな女性も近くにいたりして実に華やか。
もちろん、同じ受賞者なんだから気後れすることなく、その輪に入っても構わないのですが・・。
なんか気後れしちゃうんですよね(笑)。結局、似たようなランクの受賞者で固まる、なんてのもパーティー会場のあるあるです(笑)。
受賞者同士のマウントの取り合い
授賞式に行くと、受賞者だけに「受賞作だけを集めた作品集(非売品)」が配られます。
なかなかに分厚く装丁もしっかりしていて、まるで本当に自分の作品が印刷されて売られているような、少し誇らしい気にさせてくれるものです。
しかしそれで逆に他の作品と比べて自分の作品の未熟さを思い知ったりもします。
そして、最優秀や優秀新人賞は一人ずつくらいなので分かりやすいですが、下位の受賞者になると何人もいる場合があるのです。
そうすると、自分の受賞作がどの位置に載っているか、彼よりは上だ、彼女より下だ・・など受賞者同士で軽くマウントの取り合いが始まります(笑)。もちろん心の中でです。
たいして差はないにもかかわらずその賞のトップの位置に載ってたりするとそれだけで何となく「勝った」気になったりするのです。イヤホントに差はありません。その辺は編集の気分かもしれないし、必ずしも「いい作品が先に載っている」とは限らない。
でも何となくどうしても「順位」は気になってしまうのです。小さい話かもしれませんが。漫画家を志してる人ならわかると思います。これはもう「性(さが)」と言ってもいいかもしれません。
順位を知った後で、自分より上位の相手、下位の相手との会話に差ができてしまうのも無理もない話でしょう。ええええ、小さい男ですとも!(笑)。
まとめ
以上、新人漫画賞授賞式&受賞パーティーあるあるでした。
みなさんもぜひあの独特の空間を味わってもらいたいです。
もちろんこれはあくまで「スタートに立った」だけにすぎません。これからはまた熾烈な「掲載までの読み切り枠争い」が始まり、それから「連載」を勝ち取るまでの過酷なレースが始まります。
そして運良く連載できたとしてもそこでまた順位争い、人気争いが始まるだけ。もうこの商売、辞めるまでずっとそう、誰かとの争いの連続です。
漫画家を志す皆さん、因果な商売を選んでしまいましたね(笑)。
もちろんだからこそやりがいあるのも事実ですがね。
そしていずれは自分のためだけのパーティー(出版記念、何百万部突破記念など)開催を出版社側から打診されるような、超人気作家様へと上りつめていってください。
がんばりましょう!
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