各雑誌社が現在も行っている「新人漫画賞」。
漫画家を目指す人たちが応募するいわば「漫画家の登竜門」です。
そこで何らかの賞を受賞すると約2~3週間後に連絡が来て、受賞を知らされます。そしてその時に受賞した漫画家の卵たちが編集部に集められ、「授賞式」なるものが行われるのです。
普段あまり大勢の人と関わることの少ない新人漫画家にとって同じ受賞者や編集、あるいは「有名漫画家」にも会えるという、晴れがましくもなかなかに緊張するイベント。
そこでは「いろんな人が集まる」分、「いろんなドラマ」があります。
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ここでは僕が経験した『新人漫画賞授賞式』での「あるある」を、4コマ漫画で紹介してみたいと思います。
はじめての授賞式
ドキドキの初受賞・・ホントに緊張するものです。当時は情報もないので授賞式には「スーツ」で行く方がいいのかななんて思ったり・・。
幸いアシ仲間や当時の作家さんに「そんな堅苦しいものじゃない」と聞かされて 恥をかくことはなかったですが 下手すると自分だけ上下フォーマルスーツで出席してた可能性もあります(笑)。
受賞者にもいろんな人がいます。
みんな緊張してる中やたらリラックスしてる 少し年配の方がいたのでてっきり編集さんかと思ったら 僕と同じ賞の受賞者でした(笑)。しかも大きな声では言えないけど「僕より賞の格は下でした‥💦」
それでよくあんなにデカい態度できるもんだと感心しましたが・・何度か授賞してる常連さんみたいで、編集さんも顔見知りだったようです。しかしそれにしても・・今考えてみるとやはり他の受賞者に対して「マウント」を取りたい行為だったのかなと‥
「俺は結構この場には慣れてるぜ」感を出したかったのかもしれません。また後で書きますが受賞者同士のマウントの取り合いって結構あるんです(笑)。
ありがたい訓示
授賞式に呼ばれるくらいの受賞者だとだいたい「担当編集」がつきます。
式の前にそれぞれの担当さんらとの初顔合わせなどがあり「デスク」と呼ばれる、編集さんたちの間でも「チーフ」的な存在の人から「ありがたい訓示」みたいなものをいただく事があります。
これから漫画家としてやっていくうえでの心得、これからの漫画界について、その雑誌の編集方針など「語り」が入るわけです。 中にはアツく「マンガ論」を語りだす編集さんも。
ただそこはやはりお忙しい『編集チーフ』。話始めてしばらくすると目の前のケータイが鳴り、自分の担当している作家さんなどとの電話での打ち合わせが始まります。
もちろんすぐ切り上げて元の話に戻るわけですが、またすぐ別の作家さん、後輩の編集さん、雑誌のデザインを担当しているデザイナーさん、取材の申し込みをしているクライアントさんなどからひっきりなしに電話が鳴ります。
その都度話を中断して電話に出るので、その「ありがたい訓示」が、一体何を言ってるのかわからない時があるのです(笑)。
もちろん悪気はないのですが、話が飛んだり戻ったり、さっき話したことを何回も繰り返したり・・結局30分近くしゃべったあげくその話の内容は「とにかくインパクトのある作品を描け」だけだったという(笑)。
今頃どうしてるかなあの人・・とにかく漫画に対して「アツい人」だったことは確かです。
まだいろいろありますが今回はこの辺で。次は授賞式&パーティー編の「あるある」です。お楽しみに。
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