こんにちは、 OYUKIHANです。
今回は「スーツ」の描き方についてです。女性用もありますが今回は男性用だけ、女性用はまた後で書きたいと思います。
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何気なく描いてしまいがちなスーツですが、意外に知らない構造なんかあったりしてカッコよく描くにはコツがあったりします。以前「シャツのシワ」の回で書いたように、シワのでき方なども加えて解説しますので是非参考にして「カッコイイスーツの描き方」をマスターしてください。
スーツ各部名称
スーツのそれぞれの名称は以下の通りです。
押さえておくべきポイント1 正面
襟を上と下で繋いでいる部分のことを「コージ」と言いますが、このコージがやたら下に描いてある人を見かけます。
実際はもっと上、ネクタイの結び目辺りにあるのが普通です。
これもよく見る間違った例ですが、Yシャツの首部分があまり見えないように描く人。スーツの方に意識が行っているのか、シャツの方をあまりしっかり描かない人がいます。
実際はシャツの首元部分はしっかりスーツの上に出ています。
ただしシャツの襟先は決してスーツから出てはいけない。
袖元からも少し出すのが普通。
スーツのウエスト部分には、体型に合わせてカーブするように絞りが入っていて、縦方法に縫い目がある織り方がされています。この縫い目部分を「フロントダーツ」と言います。
あまり目立つ部分ではありませんが、アップにした時などキチンと描いた方がリアルに見えます。
位置は、脇の少し下から始まって前ポケットまでです。前ポケットは第二ボタンとほぼ同じ位置にあるます。
もちろんこの「フロントダーツ」がないスーツもあります。「アメリカントラディショナル(いわゆるアメトラと呼ばれるI型(サックスーツ)」にはこのフロントダーツがありません。
割り袖
肩部分と袖部分(袖山)が平らに縫い付けてある袖。もっとも一般的と言われる。
ビルドアップ
袖山が通常より盛り上がるように縫い付けてある袖。
小さいコマは別ですが、スーツを斜めから見た場面を少しアップで描く時「襟の終わりの部分」がペッタンコに描かれているといかにも素人っぽく見えてしまいます。
当然ながら生地が折れ曲がっているだけなので、ラベルの特に下の部分は立体的に見えるように、折り返し部分を意識しながら描くようにしましょう。
裾部分のフロントカットには様々な種類があります。
レギュラーカット 通常よく見られるタイプです。
スクウェアカット 文字通り 四角に切れ込んでいるタイプです。
ラウンドカット レギュラーより少し広めにカットしてあるタイプ。
カッタウエイ さらに大きく切れ込んだ、モーニングスーツなどに見られるタイプです。
押さえておくべきポイント2 背中
背中部分の名称はこちら。
ただし股下より下に行くことはない。
それ以上短くても長くてもカッコ悪くなるので注意。
正面図でも説明しましたが通常のスーツはウエストが絞られているので、背中も腰に向かって軽くカーブしています。
「フロントダーツ」の入ってないスーツはそのまま下にストンとラインが入るだけ。
背中の一番下のベントにはいろいろな種類があります。上図の真ん中にベントがあるものを「センターベント」と言います。
ノーベント
全くベント(切れ込み)のないものを「ノーベント」と言います。
サイドベンツ
横に二つベントがあるものを「サイドベンツ(複数形)」と言います。
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押さえておくべきポイント3 スラックス(ズボン)
スーツのズボンの生地は基本薄くて柔らかく、ツルツルしています。なので描く時もあまり何度もペンを入れず、なるべく一本の線の強弱で表現するようにしましょう。
シワを入れ過ぎると「デニム」のような印象になってしまいます。スラックスの「ツルツル感」を表現するためにもできるだけシワは入れないようにします。ただ足元の布の溜まり具合はスラックス感を演出する部分なので、布の柔らかさを意識しつつシワを入れていきます。
デニムのポケットは前部分についていて、上から手を突っ込むようになっていますが、スーツのポケットは体のサイド部分に「縦」にしかも長目につけられています。ベルトループからファスナーの下あたりまで。
デニムに見えないようにする一番の方法は「センタープレス」を描くことです。センタープレスとはズボンの真ん中に縦に入っている「折り目線」の事。英語では「クリース(crease)」や「センタークリース(center crease)」と言います。
この「センタープレス」は、前だけでなく後ろにもついています。これを描くだけで一気に「スーツ感」が出ますね。
これを前と後ろに綺麗に入れることでデニムとの描きわけができるのと、足の長いスラっとした印象に見せることができます。
ネクタイの描き方
へ?描き方も何もネクタイなんて教えてもらうまでもないものだろ。。
確かにイメージとしてはそうかもしれませんが、あまり気を使わないで描いてる人も多いので、一応基本を押さえるという意味で書いてみました。
ネクタイはご存知の通り、平たくて細いひも状のものを首に巻き付けて使うものなので、どうしても「平べったい」というイメージを持ってる人も多いかもしれません。
しかしよく見ると結び目などは結構「立体的なフォルム」になっています。
結び目から下へ延びるくぼみのことを「ティンプル」と言います。これを美しく整えることがネクタイを綺麗に見せるコツです。
正面から見える太い部分を「大剣」、後ろの細い部分を「小剣」と言います。この「大剣」がまっすぐ下に降りているように描くと、間違った絵になります。
平たいネクタイが結び目部分で絞られるため「折れ曲がって」いるように見えます。それを表現してやるとよりリアルなネクタイを描くことができます。
ネクタイの結び方は図解するとこうなります。
大剣を横向きで重ねるため、ライン状のネクタイの場合結び目と大剣のラインの向きが反対になります。
男性でネクタイ結んだことのある人は知ってるかもしれませんが、女性の方にはあまりなじみがないので知らない人も多いかもしれませんね。
シワの描き方
特徴としてはシャツと違ってあまりシワは入りません。入れるとしてもゆったりとしたしわで、生地の柔らかさや厚みなどを表現します。
気を付けるのは入れ過ぎてヨレヨレにならないこと。
まとめ
以上、スーツ(男性用)の描き方についての解説でした。スーツも時代によって形が変わったり体型によって描き方が違ったりしますが、基本的なパーツ部分に関してはあまり変化はありません。
練習していくうちに「自分なりの描き方」など見つけていくのもいいでしょう。
頑張ってください。
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