岡本太郎の生き方に学ぶ 「自分の中に毒を持て」 感想レビュー 

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こんにちは。OYUKIHANです。

今日は、私が昔影響を受けた本、岡本太郎著「自分の中に毒を持て」の感想レビューです。しかし、あまりにも極端でぶっ飛んだ発想のため常人には理解できないこともあり、この人の生き方はとても「おすすめ」できるものではありません。

しかし、何か「感じるモノ」があればと思い、ご紹介します。

 

「岡本太郎」という生き方

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岡本太郎氏は1996年まで活躍した日本の芸術家です。

若い人はあまり知らないかもしれませんが、渋谷駅にある渋谷マークシティの連絡通路(井の頭線と山手線を結ぶ)にある壁画「明日の神話」や、大阪万博の時に建てられた「太陽の塔」は知ってる人もいるでしょう。

80年代には「芸術は爆発だ!」などの言葉が流行語になるなどTVでもよく知られた人物。

とにかく「異端児」そのものの人で、人と同じことをするのが嫌、芸術家らしいと言えばらしいですが、生き方そのものも破天荒な方でした。

そんな人が書いた本ですから、もう冒頭からぶっ飛んでいます。

 

今までの自分を捨てろ

 

「人生は積み重ねだと誰でも思ってるようだ。僕は逆に、積み減らすべきだと思う。

財産も知識も、蓄えれば蓄えるほどかえって人間は自在さを失ってしまう。

人生に挑み、本当に生きるには、瞬間瞬間に新しく生まれ変わって運命を開くのだ。」

 

今までの自分なんか蹴飛ばせ!と最初から読者を煽ります。

知識や経験を積み重ねれば積み重ねるほど人間はその枠に自らとらわれてしまい抜け出すことができなくなってしまう。

今までの古い価値観にとらわれず、むしろそれに対し抵抗することが生きることだと説いています。

 

非常にエネルギッシュな方ですが、いったいどういう生き方をしてきた人なのでしょう。

まず両親からしてぶっ飛んでいます。

父親は4コマ漫画の父ともいえる漫画家の岡本一平、母親は歌人で作家の岡本かの子という芸術一家に生まれています。

当時漫画と言えば一枚絵が主流でした。そこに起承転結のストーリー性を持たせたのが岡本一平です。とにかく自由奔放な両親で、妻のかの子が結婚していながら大学生と恋に落ちても、一平は怒りもせず「好きなら一緒に住め」と言って自宅の二階に住まわせたほど。

子育てなどというものには無頓着で、親せきからは「あの両親で太郎がよくまともに育ったものだ」と言われたそう。

そのような両親のもとで育った太郎少年、父親の仕事の関係で10代からパリに住み、そこで芸術の基礎を学んだと言われています。

 

とにかくエネルギーの塊のような人で、著書の中からは次から次へと「アツい言葉」が飛び出してきます。

 

あえて危険な道を選ぶ

 

「安全な道を取るか、危険な道を取るか」。

この瞬間に、自分自身になるのだ、なるべきだ。

「危険な道を取る」。死に対面する以外の生はないのだ。

 

何かスゴイ決定的なことをやらなきゃ、なんて思わないで、そんなに力まずに、ちっぽけな事でもいいから、心の動く方向にまっすぐに行くのだ。

 

とにかく、みんな自分を大事にし過ぎる。自分を楽なポジションに置いておきたいからだ。

もっと厳しく自分を突き放してみたらどうだろう。

 

行動できない人間の特徴は、みんな自分だけは特別だと思っていること。だがそれは違う。そんな人間はうんざりするくらいいる。

 

 

非常に耳に痛い話ですが、これに似たようなことは、明石家さんまさんも語っています。

 

俺は、絶対落ち込まないのよ。落ち込む人っていうのは、自分のこと過大評価しすぎやねん。過大評価しているから、うまくいかなくて落ち込むのよ。人間なんて、今日できたこと、やったことがすべてやねん。

 

要は安っぽいプライドにとらわれるなという事でしょう。

どうしても人間は自分が一番大事ですから、どんな場合でも自分を守ろうとしてしまいます。

しかしそれがかえって自分の行動の足かせになったり、自信を失わせる結果につながってしまうことも。

余計なプライドは持たず、自分自身を空っぽにして何かを始める時、見えてくるものがあると太郎氏も語っています。

 

芸術は爆発だ!の本当の意味とは

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80年代、太郎氏がテレビで活躍していたころたまたま言ったこの言葉が強烈なインパクトになり、その年の流行語にまでなりました。

しかし、この言葉は少し誤解されて伝わっているように思えます。

言葉のインパクトと、太郎氏のキャラも相まって「なんでもあり」「とにかく派手なもの」

が芸術であるというようにとらえている人が多いが、太郎氏の言う「爆発」とは少し意味が違うようです。

 

芸術とは生きることそのものである。全身全霊が宇宙に向かってパーッと開くこと。それが爆発だ。

 

行動に移せない人に、僕は逆の発想をしてみることを進める。マイナスの方に賭けてみるんだ。

そうすれば、必ず自分自身がワアーッと盛り上がって来るに違いない。それが生きるパッションなんだ。

 

 

まとめ

とにかく、ページをめくるごとにほとばしるパワーとエネルギーに圧倒されます。

 

この本を読んで、「俺もこういう風に生きたい」と思う人もいれば「いやー、俺には無理だな」と思う人もいるでしょう。

 

しかしどんな形にしろ必ず琴線に触れるものがあると思います。

 

今の人生に生きづらさを感じてる人の背中を押してくれる本かもしれません。興味あればぜひ。

 

 

 

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