絵・漫画の上達法 上手に描くための最短の方法は…「絵の練習をしないこと」←どういう意味?

練習法アイキャッチ 漫画の作り方

こんにちは OYUKIHANです。

今日は「絵の上達法」についての個人的な考えを述べたいと思います。

この場合の「絵」とは漫画絵のことです。まあイラストを描く場合なんかでも当てはまる部分はあると思うので広い意味で「絵の上達法」と書きました。

ただあくまで僕の「個人的な意見」ですので「それは違う!」と思う人がいてもけっこうです。一つの参考意見として聞いてくれればいいです。

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目次をクリックすると好きなところから読めます。

絵の上達法 その1  絵の練習をしない。

 

まーたインパクト狙いで過激なタイトルつければいいと思って・・。

漫画家志望の人が絵の練習しないでどうすんだよ!

たしかにインパクト狙いなのは事実ですが・・まあ落ち着いて聞いてください。

ここで「絵の練習をしてはいけない人」というのは、ある程度オリジナルキャラクターが描けて、新人賞に応募したいとか連載や読み切りに向けて画力を向上させたいという人のことです。

まだあまりキャラクターを描いたことがなく、バストアップくらいしか描けない人が好きなキャラクターを模写して練習するのは構わないです。

私が言いたいのは「本気で漫画家を目指す人」が「他人に見せる気のない、落書きに毛が生えたようなスケッチ」をするなということことです。

大事なのは「人に見せる」ということです。漫画家はたくさんの人に自分の絵を見てもらうのが仕事ですから、その意識で描かなければ意味はないのです。

 

でも練習だろ?人に見せるために練習するんだから。しっかり影で練習して、見せる時はある程度上達した絵を見せたいじゃん。

 

確かにその気持ちはわかります。

もちろん、影で絵の練習することが全く意味ないかと言えばそうではありません。実際上達はするでしょう。問題は上達の「速度」です。

経験から言わせてもらうと、人に見せる気のない絵をいくら練習しても、その時はできるようになるかもしれないが時間がたてば忘れてしまう。でまた何度も練習をしなければならない。

そして自分の絵のどこがおかしいのか、判断する人が自分しかいないので間違いになかなか気づけない。

要するに「自分の絵として身につく速度が遅い」のです。

 

ではどうすれば上達速度の速い「練習」ができるのか?

それはズバリ、「ぶっつけ本番」で原稿を描く

無駄な練習などせず、あなたが漫画家になりたいのなら今すぐ「原稿を完成」させてください。ということ。

編集に見せる、あるいはそれがひょっとしたら雑誌に掲載されるかもしれない。そう思いながら描く絵と、ただの練習の絵では気合いの入れ方が違うでしょう。

絵の上達にはこの「メンタル」な部分もけっこう重要になるのです。本番の原稿を描く時の集中力を持続させるメンタル、そして原稿を完成させ、それを人に見せた時に、いろいろ批判的なことを言われてもへこたれないメンタル。漫画家になるにはこの二つのメンタルを鍛える必要もあるのです。

ただそれでもぶっつけ本番は怖い、やっぱり練習したいという人は、描いた絵をSNSなどに上げてたくさんの人に見てもらい批評してもらうのもいいでしょう。とにかく絵は、「人に見せることで成長する」と考えてください。

確かにいろんなこと言われるかもしれません。特にSNSなんかでは遠慮なしにキツイこと書いてくる人もいますからね。ある程度「聞けるアドバイス」と「ただの誹謗中傷」とを見分ける力も必要です。ただの悪口はスルーしておk。そんなのに付き合ってる暇はありません。

しかし、ちゃんとあなたの絵を見て批評してくれる人もいるでしょうから、まずはきちんと聞いて、自分で納得がいけばそれを受け入れて自分の力にしていくことです。

大丈夫。どんな上手い絵を描く人でも最初はいろいろ言われただろうし、みんなそこから試行錯誤して技術をあげていったのです。恥ずかしがらずにどんどん人に見せましょう。

それにだいたい絵の練習というからには、描きたい絵ばかりを描いてもいられません。苦手な絵でも描かなければいけない場面が出てくる可能性がある。

そのために練習するわけですが、ただでさえ描きたくない絵をいくら練習とはいえただやみくもに描いててもちっとも楽しくないし、まして学校などで「これを描きなさい」と言われて描く絵なんてロクに身につきません。

 

ここから少し毒を吐くので読みたくない人はスルーしてください(笑)。

 

 

専門学校とかっていまだに「鉛筆デッサン」とかやってるんですかね?まあ百歩譲って人体を描く練習として石膏デッサンするのはいいとして、静物デッサンとかあれ何のためにやるんすかね?油絵を描くために練習するならともかく我々が描くのは「マンガ」なのになぜあの鉛筆デッサンを漫画の専門学校でやるのかいまだに不明です💦あんなの描いてる暇があったらさっさと自分の原稿描いて出版社に持ち込んで叩かれまくった方がよっぽど上達は速いと思います。

 

 

もちろん、基本は大事です。練習も大事です。しかし、気持ちのこもってない練習をいくらしたところで自分のモノにならないし、なったとしても数年後です。そこまで待てますか?って話。

「気持ちが大事だ」なんてなんだか「根性論」みたいにとられちゃうとおかしくなるのですが、とにかく「速く」絵を上達させたいと思うなら「本番」を繰り返すこと。そして人に見せ、叩かれながら上達する。これしかない。「これが本番」「もう叩かれたくない」と思えば気持ちの入り方が違うし、一本一本の線を「丁寧に引こう」と思うものです。

特にアナログ原稿の場合、失敗はほとんど許されません。一本の間違いで原稿一枚パーにすることもある。お金に余裕のある人はいいですが、学生さんなどにとっては命取りです。そういうある種の「緊張感」の中で生まれた線こそが「生きた線」になるのです。

練習のための練習ではなかなかそういう気持ちにはなれませんからね。

 

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絵の練習法 その2 過去の自分の絵をリメイクする。

 

でも、そうはいってもやっぱり失敗はするし、そのたびに原稿買うほどお金もないよ!

そういう人もいるでしょう。そんな人には、練習用の原稿用紙を用意して

過去の絵と同じ絵を描く練習 をお薦めします。

確かに原稿を完成させて人に見せたりするのも時間的、金銭的な限度があるでしょう。そんな人は「自分が批評家になる」しかありません。

自分の絵のどこがおかしいのか、そして今の自分がどこまで上達しているのかを、客観的に見える指標として「過去に自分が描いた絵」があります。

それを「今の技術でどこまで上手く描けるのか」を測るために同じ構図で描く。

 

ただしその場合ポイントが三つあります。

ポイント1「過去の絵は見ないで描く」。

過去の絵を横に置いて見ながら描いてはカンニングみたいになるので「今の実力」が測れません。パッと一瞬だけ見て、あとは頭の中で組み立てて描く。一度描いた絵なのだからある程度は覚えてるでしょう。そして完成した後で、過去の絵と見比べるのです。

ポイント2「必ずペンで描く」。

鉛筆でいくら上手く描けても、ペンで描けなければ意味がありません。こればかりはもったいないと思っても、あくまで「必要経費」として目をつぶるしかありません。

蛇足ですが、上に書いた「石膏デッサン」なども「漫画的にペンで描く練習」すればいいのにと思います。漫画にもたまに「石膏像」の絵が出てきますが漫画で出てくる時は鉛筆デッサンのようには描かれませんからね。どうせ描くならあくまで「漫画的」な描き方の練習すべきだと思います。

石膏

ポイント3「全身を描く」。

顔だけ、あるいはバストアップだけを練習していては、いざ体を描こうとしたときに「顔はプロっぽいけど体がアマチュアだな」というアンバランスな絵になってしまいます。

全体的な技術の向上を目指すなら「体全体」を描くことです。過去の絵で、全身まで描いている絵を選んで描き直す。これを繰り返すことで自分の絵のどこがおかしいのか、そしてどこが向上してるのかが可視化でき、上達の早道になります。

 

絵の練習法 その3 実用的な練習をする。

さらに「全身を描く」と言っても「棒立ちキャラ」を描いてもあまり意味ないですね。(全くの初心者さんが初めの一歩として描くのはいいですが)

もちろん今は模写OKの人物イラストやポーズ集などが売っているのでそれを見ながら練習するのはいいのですが(これもペン入れまでやるのが大事)、自分の漫画に関係のないポーズをいくら練習しても身につくには時間かかると思います。

まあどうやったって自分のモノになるには時間はかかるのですが、同じ時間かかるなら意味のあるかけ方をしましょう。

意味のある時間のかけ方って?。

要するに実用的なもの、つまり「今描いてる」あるいは「これから描こうとしているマンガ」に出てくる構図で練習を繰り返すのです。

上で「ぶっつけ本番で描け」なんてエラソーなこと書きましたが、それでも一発で原稿書きするのは勇気がいるし、失敗したら原稿用紙がもったいない。デジタルは別ですが。

そのためにも「練習用の原稿用紙」を用意しておいて、自分の作品に出てくる構図をそこで練習しながらある程度描けそうになった段階で本原稿に描けばいいのです。

ただの練習と違い作品に載る構図で描くのだから気合も入ります。もしそこで上手く描けたらそれを切り貼りしても構いません。

 

あとは実践あるのみ。いいから描け!

以上のことを頭に入れて、あとは実践あるのみです。ある程度の画力はあるのに絵に自信のない人に共通してるのは

圧倒的に量が足りない ということです。

ちょっと上手く描けただけで満足したり、逆に上手く描けなかったからと言って投げ出していたのではそりゃいつまでたっても絵は上達しません。

試行錯誤を繰り返しながら、それでも量をこなし、続けられた者こそが自分の望む高みへと到達することができるのです。

 

いざ進め‼さすれば道は開かれん‼

 

最後で急にドヤッてきたな(笑)

 

2020年のまとめ

さて今年も残すところあと1日となりました。

2020年はコロナの影響があって人々の生活も大きく変わってしまいましたね。まあ漫画描きにとってはやることは同じなのであまり変わらないかな(笑)。

でもいろいろ大変な状況だった2020年、その中でもこのブログを見に来てくれた方々。改めてお礼申し上げます。

私個人としては身内に不幸があったり新たな挑戦があったり割と変化のある一年でした。そして来年はさらに変化のある年にしたい・・いや飛躍の年にしたいと思っています。(毎年言ってる?)

皆様のますますのご健勝をお祈りいたします。

 

今年のブロブ記事はこれで最後になります。本当にお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。

良いお年を!

 

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