「パニック障害奮闘記」第三話 はたして自力で治るのか?私が取ってしまった行動は・・よいこは真似しないでね。

tsuruno5_TP_V4 メンタルケア

こちらの記事から先にお読みください。

私の「パニック障害奮闘記」第一話。満員電車の中での初めての発作 

 

 

そんなわけで、自分が「パニック障害」にかかってしまったことをようやく理解した私。

しかしこの時はまだそれほど大したことだとは思っておらず

 

「まああの時はいきなりでびっくりしたからな‥落ち着いていればなんてことはないだろう。元々なんでもないんだから‥。」

と完全にタカをくくっていました。

 

スポンサーリンク


空いてる電車でリハビリ開始。ところが・・

 

仕事が休みになった日に、リハビリを兼ねて電車に乗ってみることにしました。それでも念のため次の駅までの距離も時間も短い電車を選び、気持ちに余裕を持って出かけた…はずでした。

 

「なんてことない・・ただ電車に乗るだけ。それだけじゃないか。今までずっとやってきたことだ。」

 

自分に言い聞かせ、改札を抜けホームに向かいます。この時はまだ何事もなく普通にしていられたので「な~んだ、やっぱり気のせいだった」と早くも心の勝利宣言をし、ベンチに座って電車が来るのを待っていました。

やがて

『1番線に○○行きが参ります、白線の内側まで下がって・・』

とアナウンスが響き、近くの踏切からけたたましい音が鳴り始めるころ、私の体に異常が起こり始めました。

その踏切音に呼応するかのように私の心臓が大きく鼓動を打ち始めたのです。

そして電車が近づくにつれ息がどんどん苦しくなります。

 

「何だなんだよ‥何なんだよ」

 

自分の体の異変に気付きながらも、「リハビリ、リハビリ」と必死に心に言い聞かせ、落ち着こうとする私。しかし一向に鼓動は小さくならず、むしろどんどん大きくなります。

額から汗が拭き始め、電車に乗る前からそこから逃げ出したい衝動にかられます。

 

もう完全に電車に乗るどころの騒ぎではありません。そうこうしているうちに電車がホームに入ってきます。その頃には私の緊張はすでにMAX。

 

電車がホームに滑り込んできても、私はそこから立ち上がることもできませんでした。

結局せっかくやってきた電車に乗ることもできず一本やり過ごすことに。

 

電車が去れば心臓の方は落ち着きます。

 

「今のはいったい何なんだ・・・」

 

わけがわからないまま次の電車がやってきます。するとまたさっきのドキドキが荒波のように押し寄せてきます。汗が噴き出し、息が苦しく、吐き気さえも催す始末。

結局この繰り返しで、三本の電車をやり過ごしてしまった私。

 

しかしこのまま帰るわけにもいきません。もう改札は通っているのでどちらかの駅に行かなければ出れないし・・私は覚悟を決め、

 

「次に電車が来たら何が何でも乗ってやる!・・・」

 

と決意しました。

 

そして数分後・・・またホームアナウンスがあり、踏切が鳴り始めます。

案の定私の心臓はバクバクと鼓動を打ち続けます。

しかし私はもう覚悟を決めています。

 

「絶対に乗ってやる、絶対に乗ってやるんだ・・・」

 

ama0I9A7733045124452_TP_V4

 

スポンサーリンク


電車がホームに滑り込み、他の乗客が乗車の準備をし始めます。今の私の心境など知る由もない小学生がお母さんの手にぶら下がってはしゃいでいます。

噛みついてやりたい衝動を抑えながらその列の後ろにつき、電車のドアが開くと同時にその親子に続いて乗車します。

 

「乗れた・・・!!!!」

 

そう思ったのもつかの間。

 

私の体内を、猛烈な恐怖感が襲います。

満員電車に閉じ込められた時感じたあの恐ろしい感覚。

いやそれを上回る恐怖感でした。そして一瞬のうちに

 

「こ、ここで扉を閉められたら閉じ込められてしまうっ…」

 

そう思った私は・・・なんと、

今にも閉められようとしているドアに飛び込むようにして、外に出ようとしてしまったのです。

ドアを必死につかみこじ開けようとする始末。

中に入ろうとしがみつく乗客はたまに見ますが、外に出ようとドアにしがみつく乗客なんてそうは見れないのでは。

私の突然の行動に、乗客の視線が私に集中するのがわかります。しかしその時の私にはもうそんなことはどうでもいい。

とにかくこのまま閉じ込められたら自分がどうなってしまうかわからない。なんでもいいから外へ出たい。声こそ出しませんでしたが、私の形相はもはや修羅のようだったと思います💦。

 

結局、安全を考えて車掌さんがまたドアを開けてくれます。そのおかげで私は発車する前に無事外に出ることができました。

 

そのまま前のベンチに再び座り込みます。発車した電車が私の目の前を通り過ぎる時の、車掌の迷惑そうな視線を感じながらも私は「安堵感」

 

「もうこれで一生電車は載れないかもしれない」という「絶望感」に包まれていました…。

 

 

 

私のようにならないよう、同じような症状を感じている人がいたらすぐ病院へ行きましょう。行くところは「脳外科」でも「心臓外科」でもありません。

 

「心療内科」です。

 

今の心療内科は大体どこも静かできれいで、安心して患者さんがくつろげる空間を作ってくれてます。

スタッフも理解のある方たちばかり、そして患者も同じような症状で悩んでいる人ばかりです。

最初のうちは緊張するかもしれませんがいいカウンセラーさんに出会えれば治癒も早まります。

決して自力で解決しようとしないこと。まず高い確率で悪化します。

 

 

今考えたらやはり「何が何でも乗ってやる」などと思ったのがよくなかった。こういう時は絶対に「無理は禁物」なんです。

 

絶望感にさいなまれながらも、しかし一生電車に乗れないのは困ります。仕事の幅も狭くなってしまう。

そこから私の苦しい「自力での症状改善作戦」が始まったのです。

しかし、それからがまた長い道のりでした‥‥。

 

パニック障害奮闘記第四話 それでも自力で治そうと無駄な努力を続ける私・・その結果は !へつづく

スポンサーリンク


にほんブログ村 漫画ブログへ
にほんブログ村


人気ブログランキング

コメント