岡崎京子原作 映画『チワワちゃん』来年1月18日公開! 90年代のカリスマ 岡崎京子の世界とは?

blog21 所見

 

 

 

80年代から90年代にかけて活躍した女性漫画家 岡崎京子さんの漫画「チワワちゃん」が、来年2019年1月に実写映画として公開されることになり、キャストやティザーフィルムなどが公開されました。

 

 

スポンサーリンク


 

ティザーフィルム

広告用語で本来の意味は「意地悪な人。」伝えるべき情報をわざと伝えないようにして、観る人にもっと知りたいと思わせる広告手段。「じらし広告」とも呼ばれる。最近あまり評判よろしくないようだけど(笑)

 

門脇麦主演×岡崎京子原作『チワワちゃん』来年1月18日公開 特報にはHave a Nice Day!新曲

 

沢尻エリカ主演で話題になった「ヘルタースケルター」や今年の2月に公開された「リバーズ・エッジ」(二階堂ふみ、吉沢亮出演)に続く3本目の実写映画化です。

 

あらすじ

バラバラ殺人事件の被害者としてニュースになった女の子が、自分たちの昔の遊び仲間だった「チワワちゃん」だと知り、再び再会した仲間たちが口々にチワワちゃんについて語り合う。しかし誰一人としてチワワちゃんの本当の姿を知るものはなく、そもそもチワワちゃんの本名さえ誰も知らなかったー。

 

 

若い人にはなじみが少ないかもしれないけど、原作者の「岡崎京子」さんは特に90年代を代表する女性漫画家として当時の十代、二十代の若い女性たちに大人気でした。

 

90年代に絶大な人気を誇った女性作家 岡崎京子とは?

 

岡崎京子   1963年12月13日 東京都世田谷区生まれ。

 

代表作

『ジオラマボーイ パノラマガール』

『リバーズ・エッジ』

『愛の生活』

など多数。

 

バブル華やかなりし80年代後半から、90年代前半にかけて活躍。サブカル、ファッション誌などに「もっとも若者に影響力のある女性作家」として紹介されてました。マンガ家にも影響された人は多く山崎紗也夏さんなども昔 大ファンだと言ってましたね。

 

作風としては ポップで明るい絵柄ながら、以前から社会問題となっていた「いじめ」や「暴力」「ひきこもり」「違法〇物」頭に「セ」のつく男女の行為、「意外と身近にある生と死」などを題材に当時の若者の「きれいごとじゃない日常生活」を赤裸々に描いたものが多いです。私も初めて読んだときは実にセンセーショナルな印象を受けました。

オシャレでありながら衝撃的なストーリー展開は「サブカルのカリスマ」として、まさに90年代をけん引していましたね。

時代的にも バブルが崩壊し社会的にも荒んでいく日本の社会情勢と、描かれる若者たちのリアルな危うさが妙にマッチし、そこに共感した読者たちがたくさんいたでしょう。私ももちろんその一人です。ただ個人的にはそういう ちょっと暴力的というか退廃的な作品より、「愛の生活」みたいな作品の方が好きでしたけど。いいんですよこれが。愛したいのに愛せない、愛されたいのに愛されない パワーだけが空回りする若者の「うめき声」みたいのが聞こえるようで。

 

ただ残念ながらご本人は1996年、自宅付近で交通事故に遭い、後遺症のため作家活動ができなくなってしまいました。 今現在も療養中。

 

スポンサーリンク


 

考えてみたら90年代はマンガにしろドラマにしろ映画にしろ、人間の精神的な不安定さを描いたものが多かった気がします。

それは世界的にもそうだった気がします。

「時計じかけのオレンジ」「トレインスポッティング」などのように、

なんだかほっといたらこいつらどうなるんだよってキャラクターがたくさんいました。

日本でも野島伸司とかがウケたりね。なんか時代的に「危ない奴」がたくさん出てきたような気がします。まさに世紀末。時代がそうだったのかもしれませんね。

 

漫画でもそういう空気ありました。華倫変さん(カリクラ デッド・トリック!など)って知ってます?松永豊和さん (バクネヤング エンゼルマークなど)知ってます?

お二方とも90年代に活躍した知る人ぞ知る「カルト作家」です。しかし華倫変さんは2003年、心不全のため28歳の若さでお亡くなりになっています。

この二人が描くキャラクターもそろいもそろって「危ない奴」です。

 

最近はあまりそういう「わかりにくくて危ない奴」が主人公として出てくることはなくなりましたね。わかりやすすぎてどうなんだって気もしますが(笑)

 

90年代途中まではもちろんインターネットもなく、携帯電話も普及していませんでした。ポケベルなんてものが初めはあったんですからね。そういう意味では人間同士のつながりが希薄で、孤独というものがテーマになりやすかったのかもしれません。

 

 

ちなみに知ってますか?ポケットベルで流行った遊び。今のメールやLINEのように文章で送れないから、数字を暗号化して相手にメッセージを送ってたんです。解読書なんかも売れたりして、ちょっとした流行になったんですよ。

例えば

 

0840     おはよう

0833     おやすみ

14106    愛してる

3470     サヨナラ

999     サンキュー

8181     バイバイ

10105     今どこ

724106    何してる

 

など。デジタル黎明期の、アナログ感たっぷりの暗号ですよね。

 

 

 

話がそれました(笑)

とにかく、まだ岡崎さんの作品に触れたことのない方(特に女性)は、一度読んでみることをお勧めします。何か感じるものがあるかも。絵に関しては好き嫌いは別れるでしょうけどね。

 

でも、映画はどうなんだろう。若手の人気俳優たちや映像クリエイターなどを使ってカッコよさげに見せてますが・・実は私この前に公開された「リバーズ・エッジ」も観てるんですよね。

でもあまり印象に残らなかった。雰囲気は何とかそれっぽくしようとしてるんだろうけど‥なんというか、マンガで感じた空気感というか「味」が全く感じられなかったんです。(好きな人いたらスミマセン)

映画自体が悪いのではなく、そもそも誰がやってもあの感じは表現できないだろう、やはり漫画の表現って独特なんだなあと改めて漫画の良さを再確認してしまった次第で(笑)。

 

公開された後の評判で行くか行かないか決めようかと思ってます。皆さん行かれたら感想でも聞かせてくださいな(笑)。

でも岡崎さんは凄い人です。間違いなく。興味ある方は一読をお勧めします。

 

『チワワちゃん』
公開日 2019年1月18日

出演:門脇麦、成田凌、寛一郎、玉城ティナ、吉田志織、村上虹郎、栗山千明、浅野忠信

監督・脚本:二宮健

原作 岡崎京子

配給:KADOKAWA
2019年/日本/カラー/シネマスコープ/DCP 5.1ch/104分
(c)2019「チワワちゃん」製作委員会

公式サイト:chiwawa-movie.jp

 

 

スポンサーリンク


にほんブログ村 漫画ブログへ
にほんブログ村


人気ブログランキング

 

 

 

 

 

 

コメント