人には言えない大御所漫画家の「痛い」エピソード 漫画アシスタント体験記 第47話

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久しぶりの「体験記」です(笑)。

考えたら前回、あんな恥ずかしいエピソードで終わってしまうなんてそれこそ恥ですな。

アシ生活の中での私の黒歴史part3・・漫画アシスタント体験記第46話

あれからというもの、そこの仕事場では大して話題になるような珍しい体験などはなく、ただひたすら淡々と仕事をする毎日が続いていました。

作家のJさんは、ご迷惑をかけたにもかかわらず特に気にすることもなく、今まで通り接してくださった。これはありがたかった。

普段はとても明るくある意味「ミーハー」な人で、人のうわさ話が大好き。

そこそこベテランさんなのでいろんな「業界裏話」的なものを持っていて、打ち上げの時などにいろいろ語ってくれていました。

今回はその中から、「こんな話今時あんの?」と言いたくなるような『大御所作家さんの「痛い」エピソード』をご紹介します。

 

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スーパー大御所作家「K様」に呼び出された先は・・

 

Jさんの担当編集さんが、初めて編集作業についた時、当時の先輩に連れられてある「大御所作家」様の所に行った時の話。

「行くぞ」と言われてついていったその先は、仕事場でなくなんと都内の有名高級料亭。

セレブなどがお忍びで使うような料亭に連れていかれ、編集さんすっかりビビり気味。そのうえ、先輩から「いいか、お前はとにかく口聞くな。すべて俺の真似をしろ」と言われ、ある「レクチャ-」を受けていたのです。

そのレクチャーとは…?

 

 

さて、料亭にタクシーで乗り付けた編集さん、実はそこにはたくさんの他雑誌の編集さんも交じっていました。なんと、同じ雑誌の編集長までいたそうです。気づくと他の雑誌社も続々編集長クラスが登場。何やら物々しい雰囲気に、とにかく気おされていたそうです。

 

暫く玄関の横にある「待機場所」で待機していると中から「かかったぞ!」の声が。その人も編集さんのようです。

そそくさとそこにいた全員が身なりを整え料亭の中へ。どうやら「かかった」というのは作家様から「招集がかかった」ということらしいのです。

若い編集さんにも緊張が走ります。

 

今まで入ったことのない高級料亭の上品な廊下を抜け、奥の大広間へ通された編集さんたち。

 

その奥では、たった一人、金屏風を背に酒盛りをする大作家 K様がいらっしゃいました。

K様は編集さんたちを見ようともせず、目の前に広げられた日本料理の数々をひたすら堪能していたそうです。

 

編集さんたちは何も言わずK様のもとに歩み寄ります。食事中のK様を気遣ってかホコリを立てないように忍び足で。K様の手前、畳二畳分空けて全員が横一列に整列。どうやら座る位置も決まっているようです。

そして、中でも一番ベテランであろう、白髪頭の編集長さんがK様に向かって声を掛けます。

「K様!」

 

ここからが先ほど受けたレクチャーの通りやらされたことです。

全員で声を合わせ

 

「本日はお目通りをお許しいただき、恐悦至極に存じます!」

 

そのあと全員頭を畳にこすりつけます。そのままで待機。

 

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信じられますか?

私がこのお話を聞いたのももうずいぶん前なんですがそれでも昭和ではありません。まして江戸時代でも平安時代でもありません。「平成」のお話です。

 

そんなあいさつ、時代劇でしか聞いたことありませんよ(笑)。

 

そしてそのまま待っているとK様から「御指名」が入ります。呼ばれた編集さんはそのまま、立膝のままK様のもとへ近づき、お酒の「お酌」をするのです。どうやらその「呼ぶ順番」にもミソがあるようです。

 

こんな話、私だって聞いた時にはにわかには信じられませんでしたよ。今時そんな時代がかった「接待」の仕方があるのかと。

 

ただどうやらその作家さんは、ベテランの大御所作家さんでありながらもはやいろんな出版社の「上」の方にも顔が効き、経営にも携わってたくさんのお金を「出資」している人でもあったそうです。

いやしかしだからと言ってこの時代錯誤感はハンパありません。

ドラマだとしても、今やったら「今時こんなのあるわけねーだろ」と言われてしまいそうなシチュエーションが、現実に繰り広げられていたそうです。

 

多分名前を言えば知ってる人は知っていると思います。でも怖いので言えません(笑)。

そのあとも、どんどん料理が運ばれてきます。

しかしもちろんそれらは全てK様がお召し上がりになるもの。編集さんたちには水ひとつなかったそうで(😿)。

 

結局小一時間ほどその編集さんは、目の前に広がる高級料理に腹の虫がギューギューいうのを抑えながらひたすら編集長さんたちによるK様への「御機嫌伺」が続くのを見守るという、なかなかの拷問を経験した、というお話です。もちろんぺーぺーの新人であるその人にはK様と口をきく権利さえなかったそうです(笑)。

 

 

 

ちなみにその編集さんは二度とそこへ行くことはなかったそうで。

だったらなんで連れて行ったんだよって話ですが、要は新人に「業界のしきたり」みたいのを教えるための研修なんだそうです。しかしそんなの見せられて何を勉強しろと言うんだか(笑)。面倒くさいことこの上ないですね。

 

 

今はそのスーパー大御所Kさん、もう名前を聞くこともありません。どうしているんだか・・・。

 

 

 

 

 

さて私の方です。今まで私の「アナログ作画」による漫画アシスタントの体験記をお送りしてきましたが、そろそろこんなアナログ人間でも「パソコン」を使った仕事をしないといけなくなってきました。

ただでさえ不器用なこの私、パソコンだって触ったのは他の人より相当後だというのに・・「フルデジタル」の作業を覚えなければいけなくなります。

 

 

 

そこでまたひと悶着あるのですが・・それはまた次回に。
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