漫画アシスタント 始める! 未経験&初心者向けブログ

漫画大好き これから漫画アシスタントをしようと思ってる初心者の方へ 元経験者が体験談を公開他

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所見

実際問題どれくらいの実力ならアシスタントになれるの?自分の実力との比較と目安は?

パッと見てわかる プロとアマの違いとは?

 

アシスタントを始める前に 何が不安かといえば「プロの現場で自分の技術が通用するのかどうか」という一点でしょう。私もそうでした。とにかく自信がない。キャラを描くことさえプロとアマとでは違うのに、細かな技術が必要な背景となれば尚更です。

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そもそも、絵を描くのが好きでマンガ家になりたいと思う人はいても、 背景を描くのが好きでマンガ家になりたいと思う人はまあいない(どこかにはいるかも?でもまあ少数でしょう)ので、きちんとした練習や基礎を学ぶ機会にめぐまれていません。これでは自信のつけようがありませんよね。

専門学校でもある程度は教えてもらえるのかも知れませんが、現場の人間から言わせると學校で学ぶことはホントに基礎中の基礎で、すぐに実戦で使えるという人はそんなにいません。

ではプロのアマの明らかな違いというのはなんなのでしょうか。

だいたいプロから見てまだ実力が伴っていないと感じる人の特徴は、おおまかに言って次の4つが言えます。

1・線が太い

2・構造がわかってない

3・抜き方がわからなくて全部描こうとする

4・作画時間が遅い

まずひとつめはやはり何度も言ってますが一本一本の「線が太い」。 これです。まだ現場に入った経験のない人はだいたい原稿は雑誌か単行本でしか見る機会がありません。印刷された線というのは思った以上に太く映ります。実際あまり細い線というのは印刷で拾えないので、結果的に太く見えてしまうのですが実際原稿に描かれた線というのはみんな恐ろしく細いです。

まず私自身が衝撃を受けました。しかしただ細いだけでなく強弱がしっかりついて太いところは太い、細いところは細いというメリハリが効いた線、というのがプロの特徴です。

そう、とにかくアマチュアの描く線はほとんど一本調子で強弱がありません。だから絵に表情がなくなり「生きた絵」にならないのです。

 

そして次に「構造がわかってない」があげられます。

別の記事でも書きましたが、ある程度頭に入ってるつもりでもいざ描こうとすると「あれ?ここってどうなってるんだっけ」と、実際の構造がわかってないまま、適当にごまかして描こうとしてしまうのが、アマチュアさんの特徴です。それもちゃんとごまかし方を知ってて誤魔化すのとそうでないのでは雲泥の差があります。まずはしっかり写真などで構造をつかみそれにリアリティを増す表現やタッチを加えることで存在感を与えるのです。

そのためには、ひたすらトレースして、まず構造を把握するのも一つの手です。何度もトレースし、見なくても構造が分かるようになれば応用を効かせることもできます。

 

そして三つ目は 「抜き方がわからず全部描こうとする」です。この場合の「抜き方」とは、別に手を抜くというのではなく見せたいものを強調し、見せなくてもいいものをわざと描かないというテクニックのことです。そのコマで表現したいものをしっかり見せ、なおかつスッキリとした印象を与えることができます。

まだ技術的に未熟な人は とにかくある物全部描こうとしすぎて逆にゴチャっとした「汚い絵」になってしまうことがあります。距離感が取れてなかったりね。近くのものは太く、遠くのものは細く、線を使い分けるのがプロです。きちんと描かれてるのにあっさりとした絵に見えるものは抜くべきところをしっかり抜いているからです。

これはもう経験で覚えるしかない部分がありますが コツとしてはその子まで作家さんが「見せたい絵」は何なのかを把握することです。どこにいるのか、昼なのか夜なのか、どういう状況なのか がわかればそれ以外は(作家さんの好みにもよりますが)そこまで描かなくてもいい場合があります。

状況に応じて「上手に線を省く」。これができれば技術的にも効率的にも一段レベルがアップしたと言えます。

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背景練習

上の絵を見てください。 単純な学校によくある机と椅子の絵ですが、こんな簡単な絵でもプロとアマの違いがすぐわかります。

全ての線を同じ線で描いてる絵、構造がわかってない絵、とにかく線を入れればいいだろうという絵。構造を把握し、抜きどころと入れどころがわかっていればシンプルな線でも「それっぽく」見えるのです。

そして最後の「作画時間が遅い」。

漫画の連載は時間との勝負です。もちろん早ければいいというわけではありませんが、ある程度のクオリティで、しかも速い作業というものが求められます。例えば上の絵くらいなら、下書きから仕上げまで3、40分位で上げなければ遅いです。

 

採用不採用 決めるポイントとは?

 

逆に言えば、作家さんがそのアシスタント応募者を採用するかどうかを決めるポイントも、この4つと言えます。

私もたまに現場に応募してきた候補者の原稿を見せていただくことがありますが、大体の人に言えるのが 熱意はわかるがあまり凝ったものを描こうとしすぎて失敗してるパターンが多い気がします。

もちろん作家さんの好みや作風にもよりますが 普通の学園ものなどの場合「きちんと形が取れている」事の方がポイントは高いです。まだ技術が伴ってない人が「なんかいろいろやってる感」を出そうとやたらタッチを増やしたりしても逆に汚れて見えるだけなので、自分の技術にまだ自信のない人は、まずは「小物」などでいいのでシンプルに「形」をきちんと意識して描いた絵のほうがいいでしょう。

指定されている場合もあまりゴチャゴチャ描きこまず「シンプル イズ ベスト」を心がけ タッチも少なめな方がいいです。これは私が初心者の方に教えていたことですが「線は足すのは簡単だけど引くのは難しい。だから最初は少なめに、徐々に必要に応じて線を足していくことが大事」です。 最初からあまり描き込むと後でいらない線が出てきても消すのは難しく、効率的にもよくありません。

ただしこれはあくまで「アナログ原稿」に言えることで、修正がクリック一つで出来てしまう「デジタル原稿」にはあまり通用しないかな、とも思います。でもそれでも一度描いたものを消すという余計な手間は、たとえクリック一つでもないほうがましです。

やはり最初は線は少ないほうがベターでしょう。ある程度慣れてくれば、「この絵にはどれくらいの線が必要か」、感覚でわかるようになります。

作業時間に関しては申告制になりますが、見本の絵をどれくらいの時間で描いたのか必ず聞かれます。別にストップウォッチで計る必要はないですので、あくまで目安としてできるだけ詳しく、下書きの時間ペン入れの時間、トーンを貼るならその時間、仕上げ時間と分けて書いたほうがいいでしょう。まだそんな早くできないのに見栄を張って早く申告しても後で自分が困るだけなのでやめましょう。

たまに見本の絵は大したことないのに履歴書などの自己PRにやたら熱いコメント書いてくる人がいます。そういう「オモシロ人間」が好きな作家さんもいますが、あくまで作家さんは普通に仕事をしてくれる人を探しているだけなのであまり奇抜なことはせず、当たり前の文面にしましょう。よく「社会性のある人」「「最低の礼儀をわきまえた人」など、募集要項に書かれてると思いますが、作家さんも普通の人間なので知らない人を雇うのは結構勇気のいることなのです。

普通の会話ができ、連絡したいときにきちんと連絡が取れる、「普通の人」が一番です。

 

自分の技術に自信がないのは最初はみな同じです。きちんと学ぼうという「姿勢」を見せることがまず大事。そして、学校の紹介システムを利用して雇われた人は、その学校の名誉・・とまで大げさなことは言いませんが、技術以外の面で評価を落として「あの学校の人は・・」などと思われたらその後の後輩君たちにも迷惑がかかります。

サラリーマン社会とは違ってある意味「自由」な世界ですが、だからこそ社会人としての基本は 自分のためにも大事なのです。会社勤めなら失業しても保証はある程度されますが、アシスタントはクビになったらそれまでですからね。

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