漫画背景テクニック 木の描き方パート2 (庭木、植え込み) アナログ編

matu31 テクニック講座

今回は、以前書いた「木の描き方」のパート2、家の庭などに植えられている「庭木」「植え込み」などの描き方についてです。

 

前回の記事

漫画背景テクニック アナログ編 「木」の描き方 

 

 

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一軒家を描くときは必ずと言っていいほど出てきますし、アパートやマンションなどにも「空間を上手に埋める」ためには重宝するアイテムなので、いろんな描き方を覚えて自分の作品に『彩り』を加えましょう。

 

 

 

庭木の描き方

 

漫画で一軒家が出てくると必ずと言っていいほど庭に大きな木が描かれています。 まあ通常そこそこの家の場合はリアルでも木が植えてあるからリアリティが出て自然なのと、空間を埋めたり、木があるだけで画面がグッとしまって見えるので実に便利なアイテムとしてたくさんの作家さんが使っています。

庭木に使われている木にもそれなりに種類があります。代表的なのは松、さくら、ケヤキ、柿の木やイチョウの木など。

見た目の美しさ、季節によって見る人を楽しませてくれるもの、あるいは果実が実って実益を兼ねたものなど色々です。

まあしかしマンガで描くときには、よほど意味がある場合を除いて、普通に画面を埋めるためだけの木ならそんなに「どの木でなければならない」というものはありません。

 

ここでは、どの木がどうというよりマンガの中で描かれる庭木の描かれ方、タッチの入れ方の種類などを紹介しながらみなさんに「処理の引き出し」を増やしていただくことを目的としたテクニック講座として進めたいと思います。

 

基本的な庭木の処理法

 

以前書いた「木の描き方」でも紹介した「モコモコ」系の庭木です。葉っぱが広がって丸い広葉樹の場合は大体モコモコした「木」らしく描けばそれっぽく見えます。こちらも点描などで影の部分を処理。

 

まずは構図を考えます。家の見え方、どの位置に配置するかを決め、光源も決めます。

好みによりますがあまりベタを入れ過ぎて重くしないことがコツです。どくしゃの目線をそこへ注目させたいなら別ですが、画面を埋めるだけの木ならあまり描き込み過ぎるとかえって目立ってしまいます。

家とのバランスを考えながら入れていきます。

 

パターン①

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まずは家の周りのどの部分に木を置くかアタリを付けます。距離に応じて大きさも変え、庭のどこに生えているかも 絶対必要ではありませんが決めておいた方が後で楽です。

この見本の場合はAがメインの庭木Bが植え込みCが隣の家の木だと設定します。

どの種類の木かは細かく決める必要はありませんが見本として紹介すると

Aがケヤキ、Bがツツジ、Cが柿の木とします。

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あくまで頭の中での設定なので難しく考えることはありません。違いはあってもどれも普通の広葉樹なので、生え方や葉っぱの形などを頭に入れながら輪郭を取っていきます。

 

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次に影の部分にベタを入れます。

 

ただの点描ではなく、距離的に近い木の場合は葉っぱの形を意識しながら入れていきます。

葉っぱの塊をアタリで描いておくのもアリです。

 

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ベタとハイライトの境目の部分はベタを入れた後ホワイトで葉っぱの形に抜くと自然です。

 

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続いて低めの植え込みにベタを入れます。

少し遠めなので割と普通の点描でも表現できます。

 

 

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最後に奥の木にタッチを入れ完成です。同じ点描でも大きさ、強弱を考えて入れていることに注目してください。

 

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奥の木は「細い縦線」で表現するパターンもあります。

 

 

 

パターン②

 

 

ちまちま点描を打つのが面倒、時間がないという人は、影部分をベタで塗りつぶす方法もあります。こちらも葉っぱの形を意識しながら影の輪郭を取ります。

 

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輪郭取った部分を塗りつぶします。輪郭取るのも面倒な人はそのまま筆ペンで形を取りながら入れてもいいです。ただいくら面倒とはいえ割としっかり葉の形を考えて入れないと ただ単にゴチャッとした絵になるので、ある程度の丁寧さは必要です。

 

matu18コントラストの効いた木が出来上がります。このままだと少しパキッとした印象なので、この上にトーンを貼って削ったりして柔らかさを出すといいです。

 

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微妙ですが植え込みも葉っぱの形を考えてベタを入れます。近くの木と葉っぱの大きさが違うことが大切です。

 

 

 

パターン3

 

 

少し特殊ですが他の処理の仕方をご紹介します。

 

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光源を決めてそこから流線を入れた木です。あとでホワイトでアクセントを出したりしてます。

 

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ただの点描だけで表現するパターンもあります。が、ちょっと画面が単調になってしまってる印象ですね。網目の違うトーンで表情変えてみるといいかもしれません。

 

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松の描き方

 

 

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続いて形がいかにも特徴的な「松」の描き方、いってみましょう。

写真の通りまずは「幹」からして違いますね。曲がりくねった形ゴツゴツした表面など特徴とらえながら描いていきます。
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葉っぱの位置などにアタリを入れます。

 

 

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幹の部分にベタを入れます。松は葉っぱがご存知のように平べったくない「針葉樹」なので、広葉樹と違って描きにくいのです。したがって葉っぱではなく幹や他の部分にベタを多く入れることによって、葉っぱを浮き上がらせる方法を取った方が描きやすいです。

 

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松の葉っぱの形を意識して輪郭を取ります。しっかりつなげるより少し間隔を開けて描いた方が針葉樹っぽく見えます。

 

 

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影の部分にベタを入れます。こちらも点描ですが下の部分は針状の葉っぱを意識して線を足します。
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最後にベタ部分に針状のホワイトを入れます。

 

 

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他の部分も同じように処理します。

松は幹も葉っぱもベタが入って重くなりがちなので周りの風景とバランスとりながら描いた方がいいですね。松の周りにはあまりコマゴマと背景入れない方が。

あと松は庭木なら一本だけの場合はあっても、浜辺とか自然に生えてる場合は大体群生してる場合が多いので、ベタの入れ方もそれに合わせて考えた方がいいでしょう。

何本もある場合はベタを入れ過ぎないようにするとかね。

 

 

 

いかがでしたか。

一応単独での描き方をご紹介しましたがどの場合もコマ内でのバランスをよく考え、入れるところは入れ、抜くところは抜く、そういう自分の中でのパターンを作れば作業的にも楽だし、見た目的にもスッキリして見えます。

とにかくまだ慣れてないうちは、あまり技術がないにもかかわらずとにかく何か入れようとして計算もなくただゴチャゴチャと線で埋めてしまいがちです。

見た目汚いだけでなく無駄に時間がかかって非効率でもあります。

それにあまり線を入れすぎて「木そのもの」が目立ってしまい本来目立たせたい部分が埋もれてしまうこともあります。そこに目線を行かせたい時は別ですがそうでない場合は線をあまり描き込まず「読者の読む「テンポ」を崩さない」ことに意識を傾けることが重要です。

 

たかが背景、されど背景です。

 

「俺は背景のプロになるわけじゃないし、キャラさえしっかり描けていればいいや」という人もいるでしょう。しかし前にも言ったように、最初の投稿作品はみな自分で描くものです。

ギャグマンガならまだしも、シリアスな展開の漫画にあまりにも素人丸出しの背景ではその世界観まで壊してしまいます。

プロ顔負けの背景を描く必要はありませんがそれでも「そこそこ背景も描ける」ことは「売れる漫画」を描くためには必須条件なのです。

そのために必要なのがこの「処理の引き出し」です。

 

キャラの描き方にも言えることですが、背景は特にできるだけたくさんの「処理の引き出し」を自分で作っておくことが 効率的にも見た目的にも、逆に「自分を楽にする」ということを覚えておいてください。

 

ではまた。
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